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皮膚内の微小血管を非侵襲で可視化 光超音波と超音波を同時計測

October, 16, 2018, 東京--東北大学教授:西條 芳文およびアドバンテスト:増田 則之らの研究開発グループは、2波長の光超音波画像と超音波画像を同時に撮影できる、皮膚の「in vivoイメージング技術」の開発に成功した。
 これは、内閣府  総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の1つである「イノベーティブな可視化技術による新成長産業の創出」の一環として開発された。

光超音波イメージング法は、生体に光を照射し、光のエネルギーを選択的に吸収した血液などから発生した超音波を測定することで、生体内部を画像化する手法。従来の技術では困難な、皮膚内の微小血管の測定に適した新たな非侵襲イメージング手法として注目されている。

光超音波のみを使用するイメージング法では、皮膚内にある直径数十µm以下の微小血管を画像化しても、得られた血管像が皮膚内各層のどの領域にあるのか確認することができない。また、複数波長の光源を用いることで血管の酸素飽和度も計測可能であるが、生体の動きで測定結果に影響するため、その利用は動物実験などの研究用途にとどまっていた。

今回、開発に成功した皮膚のin vivo イメージング技術は、超音波を集束して検出する超音波センサを用いることで光超音波と超音波を同一センサで計測し、2つの波長を交互に照射することで発生する超音波を検出して生体浅部の微小血管網と血中酸素飽和度のイメージングが可能となった。約4 分間で深度2 mm、6 mm角範囲の画像データを取得できる。また、取得したデータを用いて、酸素飽和度のマッピング、光超音波画像と超音波画像を重ね合わせることも可能。

生検した皮膚の研究から、皮膚のシミやシワなどの皮膚老化が微小血管に関係していることが知られている。開発した光超音波イメージングにより、非侵襲で皮膚の光老化といった身体機能低下のモニタリングなどに応用することが期待される。
(詳細は、https://www.advantest.com/ja/home)