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国際研究チーム、クローキング・ナノセンサ向けメタマテリアル

September, 4, 2018, Torino--トリノ工科大学(Politecnico di Torino)とNUST MISIS(国立科学技術大学)の国際研究グループは、新しいメタマテリアルのモデルを開発した。これは、外部放射線からの照射を覆い隠す(クローキング)ことでオプティクスや生体医療のナノセンサの精度を改善するものである。研究成果は、Scientific Reportsに発表された。
 ナノセンサ向けの新しいクローキング・メタマテリアルの開発は、イタリア-ロシアプロジェクトANASTASIA(Advanced Non-radiating Scattering Tenuously Architectures And Sustaining Invisible Anapoles)内で行われた。トリノ工科大学が発表した国際研究共同プロジェクトの枠組みでCompagnia di San Paoloが50000ユーロ助成している。プロジェクトの目的は、裸のTHz周波数においてナノスケールの対象物を見えなくするメタマテリアルをモデル化し、プロトタイプ製造すること。
 半径2.5µm完全伝導帯(PEC)シリンダはナノセンサを模擬するために考案された。金属であるので、非常に高い波散乱があり、再放射の可能な最大レベルの計算ができる。モデリングはTHz領域で行われた。
 新しいメタマテリアルの重要要素は、メタ分子で、これは4つの誘電体タンタル酸リチウム(LiTa03)シリンダ、r=5µmで構成されている。ナノセンサの被覆として役立つ誘電体は、放射線と相互作用し、非放射アナポールモードを励起する。相互に分離されていると、すべての要素が放射し電場と磁場を曲げるが、全てをいっしょに考えると対象物は外部観察者からは見えなくなる。
 使われているLiTa03とは別に、応用分野によって,他の材料が考えられる。例えば、ナノオプティクスでは、シリコンやゲルマニウムとの連携が可能であるが、生体医用センシングでは生体適合塩化ナトリウムが可能な代替である。
 次の研究ステージは提案した構造のプロトタイプの体外実験評価であり、それはこの秋に予定されている。
 同時に、適切な材料、例えばグラフェンを使う構成、また幾何学的配置に関心がある。つまり一定の波長にだけ透明であり、あるいはまた一定の入射角だけを目標にする配置である。研究者の設定した目標は経験を一般化して理論を開発することでメタマテリアルのモデル化、さらにはアセンブリに使用することである。これはナノスケール対象物を全ての波長から、いかなる角度に対しても隠すことになる。
(詳細は、http://en.misis.ru)