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光パルスの整形技術で非染色分子イメージングの検出濃度限界を打破

July, 31, 2018, 東京--東京農工大学大学院工学府の伊藤輝将特任助教、同大学院工学研究院の三沢和彦教授らの研究グループは、分子の濃度分布を標識や染色をせずにそのままの状態で高感度に撮影する「コヒーレントラマン顕微鏡」に独自の光波形整形技術を導入することにより、検出限界濃度を従来の1/50に下げる新技術を開発した。
 生体中で低濃度の薬剤検出を可能にするこの技術は、非染色分子イメージングの適用範囲を拡大し、生命科学分野などの学術研究分野や医薬品や化粧品開発などの産業分野に大きく貢献することが期待される。
 研究成果はAPL Photonicsに招待論文として掲載された。

研究成果の要点
• 分子の濃度分布をそのままの状態で高速に画像化(イメージング)するコヒーレントラマン顕微鏡の検出限界濃度を従来の1/50に下げる新技術を開発した。
• 生体分子に比べて薬剤分子の振動持続時間が長いことに着目し、レーザパルスを薬剤分子の検出に最適な光波形に整形したことで、生体自身による背景光を抑えながら、薬剤分子を高いコントラストで撮像することに成功した。
• 開発した光波形整形技術を応用した顕微鏡装置は、生命科学などの学術研究分野だけでなく、医薬品や化粧品などの産業分野への応用が期待できる。
(詳細は、www.tuat.ac.jp)