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磁気と光学媒体市場、2022年までCAGR -12.3%

July, 20, 2018, Wellesley--BCCリサーチ(BCC Research)の「磁気と光学媒体製造: 2022までのグローバル市場」レポートによると、ビニールレコードで再発した関心が成長に寄与しているが、磁気と光学媒体全般の製造市場は、縮小する見込である。これは、オンラインビデオストリーミングやクラウド技術の人気が増大しているためである。
 業界は、2022年にかけてCAGR -12.3%と予測されており、2022年の市場規模は124億ドルとなる見込である。
主要プレイヤーは、Dell Technologies、Hitachi、Sony、Toshiba and Western Digitalなど。

調査のハイライト
・記録媒体の複製は、2017年に市場全体の90%超、217億ドルだった。ハードディスクドライブは市場の8.8%、21億ドル。
・この産業のブライトスポットはビニールレコード、これは2022年までCAGR 11.9%成長が予測されている。ハードディスクドライブ(HDD)市場は、7.4%縮小、CDとDVDセグメントは9.6%縮小する見込。
・APAC地域が市場の58%を占め、2017年の市場規模は139億ドル、規模ではこれに続くのが北米で28.8%(69億ドル)、西ヨーロッパは5.7%(14億ドル)。

 「顧客はメディア消費でますますストリーミングサービスを利用するようになっている。音楽ではiTunes、映画ではNetflix。これが磁気と光学媒体市場の成長を制限すると見られている。ストリーミングサービスはインターネットでメディアを提供するので、オーディオテープ、ビデオテープ、コンパクトディスクなどメディアの物理的な複製を買う必要がなくなっている」とレポートは分析している。

市場制限要因にはクラウドストレージ、半導体ドライブの普及も含まれる
 市場の成長を制限する全ての要因の中で、2つが際立っている。半導体ドライブの急増とクラウドストレージの増加である。半導体ドライブは、レポートによると、急成長しており、HDDよりも操作性能が優れている。一方、クラウドストレージの人気拡大にともない、磁気と光学ストレージは、利用が減少している。データやアプリケーションの取扱に、データセンタの所有を止めてクラウドプロバイダー利用に移行する企業が多くなっている。