June, 18, 2018, Philadelphia--Murataの子会社、pSemi(以前のPeregrine Semiconductor)は、固体光検出と測距(LiDAR)システム向けにPE29101窒化ガリウム(GaN) FETドライバ発売を発表した。
PE29101は、業界最速の立上り時間と最小パルス幅を特徴としている。この高速ドライバにより、設計エンジニアはGaNトランジスタから全性能とスイッチング効果を引き出すことができる。固体LiDARシステムでは、高速スイッチングはLiDAR画像の解像度と精度の向上につながる。
「GaNは、固体LiDARのようなアプリケーションでその妥当性を証明しているので、設計エンジニアはGaNの高速スイッチングの利点を最大化するためにpSemiの高速ドライバを使う」とpSemiのCTO、Jim Cableは話している。「その立上り立ち下がりスピードにより、PE29101は最大級の画像分解能を可能にする。これは、LiDARがその最高性能に達することを業界が要求しているもの」。
LiDARは、レーダと同じ原理で動作するが、周囲エリアを精密マッピングするために、代わりに使用するのはパルスレーザである。従来、高解像度マッピングに使用されてきたLiDARは今では、自動運転支援システム(ADAS)に使用され、完全自動運転車を可能にする技術と一般に見なされている。さらに固体LiDARは、LiDARシステム商用化の将来のリーダーとして登場してきた。これは機械的センサと比較して、それが低価格、高信頼、コンパクトだからである。
LiDARシステムでは、パルスレーザのスイッチング速度と立上り時間が直接計測精度に影響する。解像度を改善するには、電流がレーザダイオードを通じて可能な限り高速にスイッチしなければならない。GaN技術は、LiDARシステムの優れた解像度と高速応答時間を可能にする。これは入力容量が非常に低く、MOSFETと比べて大幅に高速スイッチングが可能だからである。
GaN FETは、本来の高速スイッチングを最大化するために高速ドライバで制御しなければならない。スイッチング速度向上は、速い立上り時間と最小出力パルス幅のドライバを必要とする。PE29101は、これらの主要性能仕様を提供し、GaN技術のLiDAR解像度改善を可能にする、とpSemiは説明している。
PE29101は、GaNトランジスタのゲートを制御するハーフブリッジFETドライバ。ドライバ出力は、最大40MHzのスイッチングアプリケーションで、サブナノナノ秒範囲のスイッチング遷移速度を可能にする。PE29101は、100pF負荷、最小出力パルス幅2nsで立上り/立ち下がり時間1nsである。4V~6.5Vで動作し、80Vの高いサイドフローティング供給電圧をサポート。PE29101の出力ソース電流は2A、出力シンク電流は4Aである。
(詳細は、http://www.psemi.com/)