February, 22, 2018, 名古屋--名古屋大学大学院医学系研究科の山本誠一教授は、東北大学金属材料研究所の吉川彰教授、東北大学未来科学技術共同研究センターの鎌田圭准教授と共同で、世界最高の空間分解能を有する放射線画像化装置の開発に成功し、物質中の放射線の動きをリアルタイムで観察可能にした。
開発した装置の超高分解能の性能は、細い光ファイバ状のシンチレータを用い、その発光を拡大し、高感度CCDカメラで画像化することによって達成した。得られた空間分解能は25µmであり、これは、現在のリアルタイムで画像化可能な放射線画像化装置としては世界最高の性能。
代表的な放射線にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線などがあるが、これらの放射線は物質中でのふるまいが異なる。アルファ線は動く距離が短く、ベータ線は比較的長く、ガンマ線は電子に変換された後に物質中を少し動く。今回、開発した装置は、これらの放射線の種類によるシンチレータ中での動きの違いをリアルタイムで観察可能にした。研究グループは、今後、メーカーと協力し、実用化を進めていく予定。
究成果は、Scientific Reportsオンライン版に掲載された。
(詳細は、www.tohoku.ac.jp)