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「波打つ」デザインのトランジスタがフレキシブル超高解像度ディスプレイに

January, 19, 2018, Thuwal--フレキシブル超高解像度ディスプレイは、POC医療診断機器など、次世代モバイルエレクトロニクスにとってメリットがある。KAUSTは、ディスプレイ回路の性能を強化する独自のトランジスタアーキテクチュアを開発した。
 スマートウオッチ、モバイル機器、TVなどに実装されているフラットパネルディスプレイは、平面トランジスタ回路を利用して、高解像度、高速イメージングを達成している。このような回路では、スイッチとして機能する薄膜トランジスタが電流を制御し、これによってLED、液晶で構成される個々の画像素子、ピクセルを活性化する。
 将来のディスプレイは、解像度やフレームレート改善により、視覚体験が著しく向上すると見られている。トランジスタの微小化が解像度を改善するが、チャネル材料のより高い電界効果移動度が、これら両方の要求を満たすことができる。それは、印加電圧によりコンタクト間の電子とホールの流れを容易にすることにより実現する。これによってトランジスタは、スイッチ速度が速くなり、占めるピクセルエリアが小さくなる。
 研究チームリーダー、Muhammad Hussainの説明によると、今日まで、酸化亜鉛、インジウム酸化亜鉛のようなアモルファス酸化半導体が,適度の移動度を持つトランジスタチャネルであった。これらのトランジスタの小型化は高価となり、短チャネル効果として知られる欠陥が生じ、消費電力増、性能劣化となる。
 代替として研究チームは、横方向に相互接続して波状のトランジスタアレイを形成する非平面垂直半導体フィンライクの構造を設計した。研究チームは、アクティブチャネル材料に酸化亜鉛を選択し、シリコン基板上に波状アーキテクチュアを形成した。次に、低温プロセスを利用してそれをフレキシブルソフトポリマサポートに移行した。
 垂直配向により研究チームは、トランジスタを70%広げた。これにより占めるピクセルエリアを拡大せずに、トランジスタの性能は倍増となった。波状アレイは、従来の平面型に比べて、短チャネル効果を低減し、ターンオン電圧安定性は向上した。さらに、概念実証実験では、波状アレイは、従来技術の2倍の出力でフレキシブルLEDを駆動できる。Hussainは、「LEDは、消費電力を増やすことなく輝度が向上した」とコメントしている。
 同氏にると、デスクトップからスマートフォンへの移行が明確なトレンドと考えられる。サイズと重量の減少はより優れたディスプレイになる。
(詳細は、www.kaust.edu.sa)