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光ファイバを使ってランダムレーザをガイド

November, 1, 2017, Albuquerque--ランダムレーザは、光スペクトルがランダムである、また光の放出の仕方がランダムであることを意味する。極めて多用途のレーザ光源になり得るが、このランダム性のためにほとんどの実用的なアプリケーションでは、ほぼ使い物にならない。
 ニューメキシコ大学(UNM)の研究チームは、レーザ技術を次のレベルに進める発見をした。
 UNMのPh.D.学生、Behnam Abaieは、NatureのLight: Science & Applicationsに発表した論文で、これらの極めて強力で、以前には制御できなかったレーザをどのようにして高信頼にコントロールすることができるかについて技術的な分析を紹介している。
「これらランダムレーザの制御でわれわれが成功したのは、これらのレーザが主流のデバイスなれなかった十年来の問題に対処したことである」とUNMの物理学&天文学部准教授、Arash Mafiは説明している。
 昔ながらのレーザは、3つの主要コンポーネントで構成される。エネルギー源、利得媒体と光キャビティ。エネルギー源は、「励起」プロセスで与えられ、それは電流または他の光源を通じて供給可能である。そのエネルギーは、光を増幅する特性をもつ利得媒体を通る。光キャビティは、利得媒体の両サイドに一対のミラーを持つ。光はその媒体を前後し、その都度増幅される。その結果が方向付けられ、レーザと呼ばれる強力な光ビームとなる。
 ランダムレーザは、それに対して、ポンプ、極めて無秩序な利得媒体を使うが、光キャビティが存在しない。ランダムレーザは簡素で、ブロードなスペクトル特性であるため、極めて有用である。単一のランダムレーザは、マルチスペクトルを含む光ビームを生成できる、これは生体医用イメージングなど、一定のアプリケーションでは極めて有益な特性である。しかし、その性質上、ランダムレーザは、多方向出力とカオス的揺らぎのために、高信頼制御が難しい。
 研究チームは、他大学の研究チームと協力して、効率的な方法でこれらの障害を克服することができた。
 研究チームは、光ファイバを局所化した独自のガラスAndersonを作製し利用することで成果を達成した。ファイバは、「サテンクォーツ」でできている、これは一般にファイバ線引き装置の調整に用いられるだけの、極めて多孔性の職人ガラスである。長いロッドに引くと、その多孔性材料は、各ファイバに多数の微小空洞を造る。
「これらファイバオプティクスに使っているそのガラスは、多孔性であるために普通は廃棄する材料である。しかし、レーザをコントロールするチャネルを実際に作り出しているのはそのガラスの孔である」とAbaieは説明している。
 利得媒体で満たされ、単色グリーンレーザを使って励起すると、ランダムレーザはランダム性が少なくなり、極めてコントロールしやすくなっている、これはアンダーソン局在(Anderson Localization)として知られる現象のためである。
 「アンダーソン局在についてはもっと知るべきことがたくさんあるが、それはこの開発の一環である。この現象を利用するデバイスを実際に造るには、さらに次のレベルの科学が必要である」とMafiはコメントしている。