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プリントした物体のマイクロ構造をデザイン

September, 4, 2017, Cambridge--現在の3Dプリンターの分解能は600dpi、これは、わずか1.67立方インチに多様な材料の10億の微小キューブを詰め込むことができることを意味する。
 プリントされる微小構造のそのような制御により設計者は、物体の物理的特性を同一基準で制御できる、例えば密度、強度、あるいは歪による変形。たとえわずか2つの材料でも、あらゆる可能な組み合わせの物理的効果を評価することは、数100億のキューブで構成される物体なら、途方もない時間がかかる。
 MITコンピュータサイエンスと人工知能研究所(CSAIL)の研究チームは、膨大な数の微小キューブクラスタの物理的特性を分類する新しい設計システムを開発した。これらクラスタは、もっと大きなプリント可能な物体の構成要素となり得る。同システムは、マイクロスケールで物理的計測を利用し、同時にマクロ的設計の効率的評価をコンピュータで行う。
 MITの研究者は、物理特性の空間を定義することから始める。そこでは、所与の微小構造は特定位置を担う。たとえば、材料の剛性には3つの標準測定値がある。1つは加えた力の方向でのその歪み、あるいはそれがどこまで圧縮または引き延ばされるか、さらに加えた力に対して垂直な方向での歪み、つまり押しつぶしたときサイドがどの程度膨らむか、あるいは伸ばした時の圧縮度、さらに3つ目は剪断に対する反応の測定、つまり材料の異なる層が互いに対してシフトする力。
 その3つの計測が三次元空間を定義し、それらの任意の特殊な組み合わせがその空間の一点を定義する。
 3Dプリンティングでは、物体を造る微小キューブはボクセル、容積ピクセルとなる。ボクセルは、デジタル画像のピクセルの3次元的アナロジーである。研究チームがより大きなプリント可能物体を組み立てるビルディングブロックは、ボクセルのクラスタである。
 実験では、研究チームは、面に対して、3つの異なるサイズ、16、32、64ボクセルを考えた。与えられたプリント可能な材料で、その材料を異なる方法で組み合わせるクラスタをランダムに生成する。クラスタの中心には材料Aの正方形、その正方形の周囲に空虚なボクセルの境界、コーナーに材料Bなど。しかし、クラスタはプリント可能でなければならない。たとえば、中心により小さな材料キューブが浮いているような空虚なボクセルキューブを含むクラスタを印刷することはできない。
 個々の新しいクラスタで、研究チームは、物理シミュレーションを使って物理的特性を評価する、シミュレーションはクラスタに特性空間における特異点を割り当てる。
 徐々に、研究チームのアルゴリズムは特性の空間全体を調査する、新しいクラスタのランダム生成およびすでに特性が分かっているクラスタの減速に従った変更の両方を利用する。最終結果は、プリント可能なクラスタの空間を定義する点群である。
 次の段階は、点群の形状を記述するレベル集合の機能を計算することである。これにより、研究チームのシステムは、特性の特殊な組み合わせを持つクラスタがプリントできるか否かを数学的に判定することができる。
 最終段は、プリントされる物体の最適化、これには研究チームがカスタム開発したソフトウエアを用いる。そのプロセスは、数万あるいは数十万のプリント可能なクラスタにとっての材料特性の仕様となる。評価されたクラスタのデータベースは、それら仕様のどれに対しても正確に適合するものを含んでいないかもしれないが、極めて近似したクラスタを含んでいると考えられる。
(詳細は、www.mit.edu)