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超小型波長可変パルスレーザの開発に成功

August, 30, 2017, 和光--革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「イノベーティブな可視化技術による新成長産業の創出」の一環として、株式会社メガオプトの研究開発グループは、媒質にチタンサファイアを用いた、超小型の波長可変パルスレーザの開発に成功した。
 光超音波イメージング法を用いて、血液における酸素飽和度のリアルタイム3D画像を得るためには、波長可変レーザとして、血液中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンが吸収する2つの波長を出力できること、さらに光が生体の深いとこまで届くように大出力パルスエネルギー(~100mJ/パルス)であること、体が動いても酸素飽和度の画像が得られるように2つの波長を高速で切替え(20Hz以上)できること、が必要。
 1台のパルスレーザで大出力パルスエネルギー(~100mJ/パルス)、かつパルスごとに異なる波長を高速で出力することは、実験室レベルの大型レーザでは可能だったが、選択した波長を取り出すために必要なプリズムや回折格子などの波長フィルタを使用しており、かつ高出力による損傷に耐えられるように大型で複雑な光学系となるため、小型化が困難だった。このため、既存の波長可変レーザで20Hz以上の高速で波長を切替えるには、2台の波長可変パルスレーザが必要だった。
 開発に成功した超小型波長可変パルスレーザは、特定波長のみを発振させるレーザ共振器を波長ごとに並べることにより、小型化に成功した。この共振器は、長さわずか数センチメートル(㎝)であり、まったく新しいレーザ共振器の構造となる。複雑な光学系は必要なく、励起レーザの光路を切替え、それぞれ波長の共振器に入射するだけでよく、2波長を高速で発振することが可能となった。
 研究成果は、2017年8月31日より東京ビッグサイトで開催される「JSTフェア2017」のImPACTブースで展示する予定。
(詳細は、www.jst.go.jp)