July, 28, 2017, Wollongong--ARC Centre of Excellence for Electromaterials Science(ACES)に本部があるウーロンゴン大学University of Wollongongの研究チームは、カスタム開発したバイオインクを使って人の誘導多機能性幹細胞(iPSC)プリントする方法を開発した。
ACES幹細胞の専門家、Jeremy Crook准教授によると、iPSCはどんな生者の細胞からも生成でき、3Dプリントして自然な細胞環境の特性を持たせることができる。
「この柔軟な3D組織工学技術により、自分自身の身体から生成したiPSCをプリント後に分け、身体の任意の組織タイプを形成し置き換えるように分化させることができる」と同氏は説明している。
「これをさらに発展させることによって研究のために健康な組織、病変組織を造ることができ、医療のためのより優れた薬剤を特定し、けがや病気によって損傷を受けた組織や器官を置き換えることができるようになる」。
研究チームは、すでに前臨床安全研究を始めた。目的は、組織を医療研究、再生医療および個人化医療で使えるようにすること。
臨床的にiPSCと適合するバイオインクから開発した組織を使うことにより、免疫拒絶のリスクが低減し治療的移植が行える。
「いずれ将来、iPSCをバイオプリンティングすることによる組織のエンジニアリングが、損傷組織、病変組織を持つ患者の外科処置に日常的に行われるようになることは間違いない」。
研究チームは、これまでに人の神経幹細胞から脳のような組織の成長をサポートする3D構造をプリントできることを報告している。これは、脳の機能と働きの理解向上に寄与する。