July, 10, 2017, La Jolla--Salkの研究者によると、植物と脳は予想以上に似ている。研究チームは、植物の成長の仕方を支配する数学的な法則が、脳が接続を生じさせる仕方と似ていることを発見した。Current Biologyに発表された研究は、植物の3Dレーザスキャニングから得たデータに基づいており、多くの生物学的システムで分岐成長を支配する一般法則を示唆している。
植物は動けないので、隣のものの陰になるなど、環境的な問題に対処するため、そのアーキテクチャを調整する創造的な戦略を見出さなければならない。植物の形態における多様性、そびえたつアメリカスギから地を這うタイムまで、多様性はこの戦略の目に見えるサインであるが、論文のシニアオーサ、Saket Navlakha助教は何らかの見えない組織化理論があるのではないかと考えた。それを見つけるために研究チームは、高精度3Dスキャニング技術を使って若い植物を時間を追って計測し、数学的に分析できる方法で、その成長を定量化した。
研究チームは、3つの農業的に価値のある作物、ソルガム、トマト、タバコで始めた。研究チームは、自然に経験する条件下(陰、環境光、ハイライト、高熱と旱魃)で植物を種から育てた。月に数日おきに、個々の植物をスキャンしてその成長をデジタル的に捉え、全部でほぼ600の植物をスキャンした。
各植物のデジタル表示は点群、一連の3D座標であり、コンピュータで分析できる。その新しいデータで、研究チームは、植物の枝密度関数を調べることで理論的に可能な植物形状の統計的記述を作成。枝密度関数は、1つの植物の周囲の空間に枝を発見する尤度を示している。
このモデルによって、成長の3つの特性が明らかになった。可分性、自己類似性、ガウシアン枝密度関数である。可分性とは、1つの空間的方向における成長が他の方向における成長と独立であることを意味する。Navlakhaによると、この特性は成長が非常に単純でモジュラー的であることを意味している。つまり環境変化に対して植物を弾力的にする。自己類似性は、全ての植物は同じ潜在形状を持っている、例えある植物が1つの方向に少しばかり伸びても、あるいは別の方向に圧迫されてもである。言い換えると、植物は、明るいところでの成長と比較して、陰での成長に違う統計的ルールを用いるわけではない。最後に、植物の種類あるいは成長条件に関係なく、枝密度データは、植物の境界で切り取られたガウシアン分布に従っていた。基本的に、枝の成長は植物の中央で最も高密度で、ベルカーブにしたがって低密度になっていくことを示している。
(詳細は、www.salk.edu)