June, 27, 2017, Providence--NanoSteelは、レーザ粉体床溶融積層造形プロセス向けに初の製品を発表した。BLDRmetal L-40は、高硬度、延性(高硬度 >70HRC, 10%+ コア伸長)を提供する肌焼鋼粉体であり、標準商用装置で簡単にプリントできる。この合金は、M300マルエージング鋼に優れたパフォーマンスを提供し、H13などプリントが難しい工具鋼の代替となる。広範な硬質材市場で3Dプリンティングの潜在的な用途を広げるように、BLDRmetal L-40は、工具、ダイ、ベアリング、ギアを含む部品に利用するように設計されている。
BLDRmetal L-40の能力は、8インチねじ転造ダイセットをプリントすることで実証された。これらは、D2およびM2工具鋼から加工された金型を凌ぐものである。Perfect Lock Bolt America Incの社長/CEO、Mark Dollは、「われわれは、デュアルスレッドダイセット作製に、ほぼ全ての材料と従来のCNC加工工程の組合せを検討したが、どれも複雑なデュアルスレッド形状を切断、あるいは研磨できなかった」と言う。同社は、北米で唯一の、自然弛緩に耐えるデュアルスレッドファスナメーカーである。「NanoSteelソリューションは、まさにわれわれが探していたもの、優れた表面仕上げ、柔軟性、最大大寿命のための強さと硬さを含め、供給してくれる。これは、ファスナ産業にとって歓迎すべき技術イノベーションである。当社は、テスト結果に満足しており、今年、製造を始める予定である」。
NanoSteelは、CFK GmbHでの素早い反復的開発を通じてこの高硬度合金を開発した。CFK GmbHは、業界大手の3Dプリンティングサービスプロバイダであり、同社の専門技術がダイの開発でコンセプトから最終部品までの開発に関与した。「われわれにとって、NanoSteelのBLDRmetal L-40の最も重要な特徴は、簡単に実装でき、亀裂のない高硬度コンポーネントが作製できることである。この点は、われわれがこれまでにテストした多くの他の工具鋼と区別されるところである」とCFKのCEO、Dr-Ing. Christoph Overは話している。
「ねじ転造ダイの製造に成功した後にBLDRmetal L-40を発売することは、積層造形の利用を検討している顧客にとって新しい合金の商用利用可能性を保証することになる。当社は、材料設計にとどまることなく、顧客とともに共同ソリューションを開発し、材料選択やプロトタイピングから完全品質認定された生産製品までのプロセスを容易にする」とNanoSteel Engineered PowdersのVP、ジェネラルマネージャー、Harald Lemkeはコメントしている。