May, 30, 2017, Seoul--これまでにない、一滴の涙を使った痛風患者の診断ストリップをKAIST研究チームが発表した。この技術は、涙の生体分子を分析し非侵襲的に診断する。従来必要とされていた診断よりも大幅な時間と費用の節約になる。
バイオ/脳工学部Ki-Hun Jeong教授の研究チームは、紙に金属ナノ粒子を堆積することで安価で精巧な痛風診断ストリップの開発に成功した。この技術は診断医学や薬剤試験だけでなく、一定の物質の迅速かつ正確な検出を必要とする現場診断など多様な分野でも利用可能である。
既存の痛風診断技術は、血液サンプルからの尿酸濃度を計測する、あるいは間接滑液からの尿酸結晶を顕微鏡で観察する。こうした既存方法は侵襲的で時間がかかる。このような制約を克服するために研究チームは、ナノプラズモン特性を持つ金のナノアイランドを、簡単に涙を収集できる紙の表面に均一に堆積させた。
ナノプラズモニクス技術は、金属ナノ構造面に光を集め、病気や健康診断指標、遺伝物質検出に適用できる。
研究チームは、紙の診断ストリップ上に表面増強ラマン分光を移植し、他の指標なしで、涙の中の尿酸濃度計測ができるようにした。涙の中の測定された濃度は、痛風診断のために血液尿酸濃度と比較できる。Jeong教授によると、涙は、他の体液とともに病気診断や生理学的機能研究に貢献する。
(詳細は、www.kaist.edu)