May, 24, 2017, Antwerp--ImecとHolst Centreは、電気センシングで眼球の動きをリアルタイムで検出するセンシング技術の開発を発表した。これは次世代の眼球追跡技術に道を見らくものであり、imecのソリューションは仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の分野の有望なアプリケーションとなる。
今日の眼球運動検出技術は、眼球追跡スクリーン、メガネに埋め込んだ高解像度カメラを利用する。そのようなデバイスは、ヘルスケア、研究、ゲームを含め多くのアプリケーション向けにすでに商用化されつつある。
カメラベースのソリューションはユーザが見ているところを正確に判定できるが、ほとんどのカメラのフレームレートは、目の最も速い動き、読書中の一般的な動きであるサッケード(断続性運動)などに十分に適合しない。眼の速い動きに適合する、より高度なカメラを使うことは、すでに高コストであり商用化の含みもあるこれらの機器を一段と高価にする。imecのソリューションは、電気センシングをベースにしたものであり、遥かに安価な代替となる。同時に画像処理遅延の問題も解決する。
Imecのセンサは、メガネに組み込まれている。個々のレンズ周辺に埋め込まれた4つの電極、2つは眼の垂直の動き、さらに2つが水平の動きを拾う。それと並行して、角度に基づいて眼が視覚の中心点で作る具体的な位置に信号を変換する先進的なアルゴリズムが開発された。imecのソリューションは、目の挙動、動きのスピード、瞬きの頻度や継続時間を読み取る。
Imecの生体医療アプリケーション&システムグループの研究者、Gabriel Squillaceは「人の目は自然の電位を持っている」と言う。「Imecでは、この特徴を利用して、目の動きを検出する次世代のデバイスを開発する。これは、現在市場で入手できるものと比べて5倍ローコストで、また4倍高速にリアルタイムで目の位置を検出できる。imecの究極的な目的は、サッカードのように目の最も速い動きを追跡できるソリューションを開発すること。これにより、ARやVRアプリケーション向けにシームレスなリアルタイムのトラッキングが可能になる」。
この技術の他に可能性があるアプリケーションには、現在のカメラベースのソリューションの補完があり、より安価で高速な目の動きを検出するデバイスを開発することができる。
眼の挙動や瞬きの検出は現在テストしており、有望な結果を示しているので、ユーザは眼やはっきりとした異なる瞬きパタンを使ってカーソルを動かし、スクリーンと情報をやりとりできるようになる、例えばファイルの選択、ドラッグ&ドロッピング、アプリケーションのオープンやクロージングなどである。