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世界最大のX線レーザが初のレーザ発振

May, 22, 2017, Hamburg--ハンブルク大都市圏にヨーロッパのXFEL、世界最大のX線レーザが、9月の公式オープニングを前にして最後の大きな節目に到達した。3.4km長のファシリティは、そのほとんどが地下トンネルにあり、初めてX線レーザ光を生成した。そのX線光は波長が0.8nm、可視光よりも約500倍短い波長。最初のレーザ発振で、レーザは繰り返しレート1パルス/秒だったが、後には27000/秒に増加する。
 ヨーロッパXFELのX線レーザ光は極めて高強度で、従来のシンクロトロン光源よりも1億倍の輝度である。達成可能なレーザ光波長は、原子サイズに相当し、そのX線を用いて原子的分解能でナノコスモの画像とフィルムを生成できる、例えば生体分子である。これによって病気の根拠に対する理解が進み、新しい治療の開発が可能になる。他の可能性としては、化学プロセスや触媒技術の研究があり、その効率向上、環境フレンドリにすることなどが目標。あるいは材料研究、惑星の内部と同等の条件の研究である。
 ヨーロッパのXFELのX線レーザ光は、X線レーザの重要コンポーネント、超伝導リニア加速器の電子ビームから生成される。ヨーロッパXFELの最大株主、ドイツの研究センタDESYが4月末に加速器を始動させた。
 2.1km長の加速器トンネルで、電子パルスが強力に加速され、後のX線レーザ光の生成に向けて準備された。光速に近く、非常に高エネルギーであり、強い電子パルスが、X線を生成する210m長のデバイスを持つフォトントンネルに入る。ここで、17290の極性が交互に替わる永久磁石が、上下から電子パルスと相互作用する。その磁石構造は、アンジュレータとして知られており、電子を「スラローム」コースに導き、曲がるたびに極短波長X線照射が生じ、それがアンジュレータの長さ全体で強化される。最初のレーザ発振では、X線光は、地下の実験ホールに到達する直前に吸収され計測された。
 3.4km長ヨーロッパXFELは、世界の5つのX線レーザの中で最大にして最強であり、硬X線の短パルスを生成できる。以前は最大120/秒だったが、1秒に27000超の光フラッシュ、極高光度、複数の実験ステーションを平行運用できるので、研究者はより限定されたサンプルを研究でき、実験はより迅速に行える。したがって、その施設は利用可能な「ビームタイム」量を増やすことになる、世界の他のX線レーザでは能力を需要が上回っており、ファシリティは全般的にオーバーブック状態が続いているからである。
(詳細は、www.xfel.eu)