March, 25, 2014, 東京--古河電気工業(古河電工)は、光ファイバを使って電源を供給し、画像を伝送する光給電カメラの製品化に世界で初めて成功した。2本の光ファイバを接続するだけで、画像を約10Km離れた遠隔地に伝送することが可能。
監視地点に電源や伝送といった付帯設備を設置する必要がないため、災害時や防災用途に活用できる。
古河電工は、光ファイバ技術を活用して、75mWの電源を供給し、10Km離れた場所に画像を低損失で伝送する光給電カメラを製品化した。
同社は、これまで光水位計、光浸水検知センサ、光雨量計といった各種光ファイバセンサの開発と製品化に取り組んできた。センシングのシステムに光ファイバを活用する利点の一つに、フィールドに設置されるセンサと屋内の制御装置が電気的に絶縁されるという特性がある。今回の製品化にあたり、この点を活かしつつ、光ファイバを使って電力を供給するシステムを開発した。
光給電カメラは、給電用と映像伝送用の2本の光ファイバを繋ぐだけで、遠隔地にあるセンター装置に画像を送ることが可能。使用する光ファイバは、一般的に通信に使用しているSM型光ファイバ(SMF)。給電用に1480nm、画像伝送用に1310nmの波長の光を使用しており、10Km離れた場所から伝送損失3dBで画像伝送を実現。
また、監視ポイントに電源設備や画像伝送のための伝送設備を設置する必要がなく、簡単に設置するこ とができる画像伝送システム。災害時に発生する停電や大雨時の落雷等に影響を受けにくいので防災用カメラとして活用できる。