April, 6, 2017, NY--トランスペアレンシーマーケットリサーチ(TMR)によると、世界のテラヘルツコンポーネントとシステム市場に国際的プレイヤの数が増加しており、競争のレベルが上がっている。この市場のベンダの中には、TeraView, NEC Corp, Bruker Corp, Advantest Corp, Techcomp Group Ltd., and Menlo Systems GmbHが含まれる。これらのベンダは、製品ポートフォリオを拡大しようとしており、R&D活動に積極投資している。世界のテラヘルツコンポーネントとシステム市場のプレイヤは、進歩とイノベーションを基に相互に競い合っており、これが市場の継続的な成長を確実にしている。プレイヤ間の競争は、製品価格にも広がっている。全般に、市場は、今後数年で利益がでると見られている。
TMRによると、テラヘルツコンポーネントとシステムの世界的な機会は、2014年の5600万ドルから、2015-2023年の間にCAGR 25.90%で成長して、2024年には4億1500万ドルに達する見込みである。コンポーネントに関しては、2014年はテラヘルツ光源セグメントがリードしていたが、2023年までには、テラヘルツディテクタセグメントがリードすると予測されている。システムベースでは、分光ベースシステムに高い需要があり、今後数年、これが継続すると見られている。
APACが有利な市場
地域的には、北米は2014年にリードしていただけでなく、予測期間を通じて優勢な地域セグメントにとどまる見込みである。北米は、市場シェアが45.2%であったが、今後数年でその市場シェアはAPACに奪われる。APACは、2023年には市場シェアが23.0%となる見込みである。2014年のAPACの市場シェアは18.5%だった。この技術の進歩とアプリケーションの増加が相俟って、この地域の市場の成長を後押ししている。
医療、意中化学、生物分野からの需要が市場の原動力
テラヘルツ照射は、生物学では非常に評判がよい。生体組織の電離を起こさないからである。テラヘルツ照射は、非破壊テストで広範に用いられている。「この技術のアプリケーションは、増加している。多くの産業がテラヘルツ照射をプロセス制御モニタリングや品質検査に利用しているからである」とTMRアナリストは説明している。テラヘルツ照射は低フォトンエネルギーであるので、テラヘルツイメージングソリューションは医療アプリケーションで広く採用されている。また、これがテラヘルツコンポーネントとシステムの需要を押し上げている。テラヘルツ技術は、分子分光学や宇宙科学にもアプリケーションを見出している。これら全ての要素がテラヘルツコンポーネントとシステム市場の成長を牽引している。
テラヘルツコンポーネントとシステム市場が直面する課題はほんのわずかである。主要な課題は、浸透レベルが限られていること。テラヘルツ技術の利点についての認識の欠如が、市場ではもう1つの課題。これだけでなく、これらのデバイスを扱う熟練した専門家の不足が市場で問題を引き起こすと見られている。しかし前向きには、テラヘルツコンポーネントとシステム市場は、工業プロセスモニタリングセグメントで膨大な成長可能性が見込まれている。テラヘルツ技術は、異常性、異物混入、損傷の検出に適用される。
(詳細は、www.transparencymarketresearch.com)