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Imec、896Gb/sシリコンフォトニクストランシーバをデモ

March, 23, 2017, Leuven--Imecは、OFC2017で、わずか数ミリ平方メートルの896Gb/sシリコンフォトニクストランシーバを発表した。狙いは将来のTbit/s光リンク。この成果は、imecのiSiPP50Gシリコンフォトニクスプラットフォームの拡張性を際立たせ、次世代の短距離光インタコネクトに道を開くものである。
 データセンタのインタコネクト帯域需要の激増に押されて、シングルモード光トランシーバはTb/s容量にスケールし、ネットワークスイッチに組み込まれる必要がある。シリコンフォトニクス(SiPh)は、そのような高帯域と組込み目標を実現する有望技術と見なされており、今日利用できる100Gb/s技術を大きく超えるものである。OFCでは、Imecは新開発の50GHzアクティブ光コンポーネントとマルチコアファイバインタフェースを組み合わせて、896Gb/s空間分割多重SiPhトランシーバの概念実証を紹介する。
 双方向896Gb/sシリコンフォトニクストランシーバは、56Gb/sゲルマニウム-シリコン(GeSi)電界吸収型変調器(EAM)とマルチコアファイバインタフェースを持つGeSi導波路フォトディテクタとを統合している。16GeSi EAMと16 GeSi PDアレイ構成となっており、これをシングルシリコンチップ上に100µmチャネルピッチで実装している。EAMとPDデバイスの両方を、シングルGeSiエピタキシャル成長で実現しているので、シンプルな製造方式が可能。チップは、光パワースプリッタを共集積して単一レーザ光源を送信チャネルに供給し、ファイバグレーティングカプラ稠密アレイがピッチ縮小光ファイバアレイ(PROFA)と結合される。これは、Chiral Photonicsがパッケージングし供給している。
 「56Gb/s NRZ-OOKデータレートで、明確な、広く開いたアイダイアグラムが得られた。すべてのEAMとPDチャネルはループバック伝送実験でテストされた。この成果は、imecの50Gシリコンフォトニクスプラットフォームにより、超コンパクトな多チャネル光トランシーバの実現可能性を明確に示している。目標は、将来のTbit/sスケールインタコネクトである」とImecの光I/O R&Dプログラムディレクタ、Joris Van Compenhout氏はコメントしている。
 GeSi EAMとPDコンポーネントは、imecのシリコンフォトニクスプロトタイピングサービスにより企業や学術の評価用に提供している。iSiPP50Gマルチプロジェクトウエファ(MPW)サービスは、Europracticeが提供する。iSiPP50Gプラットフォームは、確認済みパッシブおよびアクティブデバイスライブラリを含み、現在および今後のリリースでSynopsys、Luceda Photonics と Lumericalを含むEDAベンダのフォトニックデザインソフトウエアソリューションによりサポートされている。
 Europractice MPWサービスは、データコム、テレコム、センシング業界、フォトニックASICエコシステムと上述の分野における学会をターゲットにしている。2017年、新しいMPW製造は、指定4日テープイン。最初のiSiPP50G技術の登録締め切り日は2017年5月5日。
 PROFAとフルオプトエレクトロニクスパッケージングサービスは、Chiral Photonicsが提供する。