March, 10, 2017, Portland--アライドマーケットリサーチ(Allid Market Research)が発表した「グローバルフォトニック結晶市場」によると、世界市場は2015年に341億9900万ドル、2016-2022年の間にCAGR 8.0%で成長して2022年には602億3000万ドルに達する見込みである。2015年では、産業セグメントが全市場の最大シェアだった。2015年、2Dフォトニック結晶セグメントが全市場の2/3を占めた。
現在、フォトニック結晶は、学術および産業研究の両方で関心の的になっている。これらの結晶は、異なる屈折率をもつ誘電体材料配列の光学的ナノ構造である。これは、オプティクス、オプトエレクトロニクス、量子エンジニアリング、バイオフォトニクスなどの新しいアプリケーションで幅広く使用されている。フォトニック結晶市場は過去5年、大きく成長し、この分野の広範囲の研究により近い将来、利益につながると期待されている。
世界のフォトニック結晶市場の成長は、LEDsにおけるフォトニック結晶需要の増加、R&D活動の増加、フォトニック結晶の理想的な特性が後押ししている。フォトニック結晶の特性としては、光の挙動に対する優れた制御性、独特の光学的分散などが挙げられる。グリーンフォトニクス技術の開発、新興経済諸国の経済発展が、その産業プレイヤには大きな成長チャンスになると予測されている。とは言え、フォトニック結晶の製造の複雑さは、予測期間中の市場の成長を阻害する要因である。
現在、2Dフォトニック結晶セグメントが大きな関心を集めている。次元格子構造、具体的には、正方格子、六方格子、ハニカム格子などである。また、予測期間を通じて、このセグメントは優勢を維持すると予測されている。加えて、これらの結晶は、分析と説明が容易である。
光ファイバアプリケーションセグメントは、2015年に、全市場の約1/4のシェアで、最高収益を生み出した。これに続くのがLEDセグメントである。光ファイバベースのフォトニック結晶は、光に対する制御性が著しく強く、様々なタイプの特性を達成するための設計自由度が大きい。
産業分野のエンドユーザセグメントが、2015年では全体の約1/2のシェアで、世界市場で優位を占めた。フォトニック結晶は様々な産業アプリケーション、照明&ディスプレイ、光センシング、ソーラエネルギーなどで使われている。
調査の要点
・2015年、APACが販売額の約半分を占め、世界市場で優勢だった。
・3Dフォトニック結晶セグメントが、2018-2022年の間に販売額に関してCAGR 31.1%成長で、最高成長率と予測されている。
・2015年、2Dフォトニック結晶が、売り上げベースで全体市場の2/3のシェアだった。
・2015年、光ファイバが、売り上げベースで1/4のシェアで、No.1アプリケーションセグメント。
・ソーラ&PV電池は、売り上げに関して最高のCAGR 8.6%成長が予測されている。
・航空宇宙&防衛は、予測期間で販売額が最高のCAGR 8.4%成長が見込まれている。
2015年、日本、中国、韓国、オーストラリアなどの国々で研究活動と政府の支援が増加したため、APAC地域がNo.1地域だった。さらに、LAMEAは、CAGR 8.9%と最高成長率が見込まれている。これに続くのがヨーロッパで、予測ではCAGR 8.5%成長。これは、経済発展、ナノフォトニクスや分子フォトニクスなでの新しい研究を拡大する活発な研究活動ののためである。