November, 18, 2016, NY--トランスペアレンシーマーケットリサーチ(TMR)によると、VCSEL世界市場は現在細分化されており、Finisar Corp. (U.S.), Broadcom Ltd (Singapore), Lumentum Holdings, Inc., 住友電工(日本), and II-VI Laser Enterprise GmbH (Switzerland)が、2015年では47.0%程度の市場シェアだった。TMRは、業界内のM&Aの増加により、市場の動力学は数年で変化したと指摘している。
こうしたことから市場のプレイヤは、重要な成長戦略として、製品の革新や技術の進歩への投資にも取り組んできた。「製品イノベーションは、厳しい競争環境の中で持ちこたえるには重要である。また、VCSEL市場でシェアを増やそうとプレイヤはR&Dに積極的に取り組んできた」とレポートの著者は指摘している。例えば、フィニサは、VCSEL市場に時々新製品を投入して優位性を維持しようとしてきた。2016年、同社は、64Gbaud高帯域集積コヒレントレシーバを発表した。
世界のVCSEL市場は、2015年に7億7520万ドル、予測期間においてCAGR 22.3%で成長して2024年には47億2880万ドルに達する見込みである。
原材料ベースでは、世界のVCSEL市場はGaAs主導となっている。GaAsは、2015年に77.02%を占めていた。これは、多様な業界のマイクロ波周波数IC、レーザダイオード、モノリシックマイクロ波IC、赤外LED、太陽電池、光学ウインドウでの利用増に帰せられる。このセグメントは、予測期間でCAGR 41.1%成長が見込まれている。
アプリケーションでは、光ファイバデータ伝送がVCSEL市場全体で優位を占め、続いてレーザプリンタ、コンピュータマウスとなっている。一方、チップ販売原子時計や吸収分光計は、2024年まで力強い成長が見込まれている。
地域的には、ヨーロッパがVCSEL市場でトップの市場シェアで、2015年のシェアは30.0%をわずかに下回るレベル。APACは、2016-2024年の期間にCAGR 23.1%で成長すると予測されている。
「いくつかの大量アプリケーション、例えばジェスチャ認識、データ通信、IRカメラ照明などにおけるVCSEL利用の増加は、VCSEL世界市場を牽引する主因として登場してきた」と主席アナリストは分析している。企業は、VCSELをジェスチャ認識技術で使用している。狙いは、ゲームとナビゲーション応用。IRカメラでは、VCSELは、安全製、暗視、セキュリティを可能にする。データ通信分野では、VCSELは、低エネルギー光ストレージ、サーバの高速スイッチング、大容量データセンタを含め、多くの優位性がある。
低消費電力アプリケーションではVCSELは、端面発光LEDに急速に取って代わっており、GaAs需要は著しく増加している。特に原子時計技術、データコム、バーコードセンサ、POFベースホームネットワーキングなどが挙げられる。
その一方で、長波InPベースのVCSELは、有望性は大きいが、商用化の初期段階にあり、設計、コスト、製造に関する限り、課題が存在する。
(詳細は、www.transparencymarketresearch.com)