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LZH、バイオハイブリッド心臓ペースメーカーを開発

November, 2, 2016, Hannover--共同プロジェクトBioPACEで、レーザツェントルム・ハノーバe.V.(LZH)は、パートナー4社と協力してバイオハイブリッド心臓ペースメーカーを開発する。この新しいアプローチの目標は、心筋と他の一連の筋肉をターゲットにした光刺激により、心臓不整脈を穏やかに処置することにある。
 光誘導心臓刺激、骨格筋の除細動と刺激のためのバイオハイブリッドインプラントの研究がこのプロジェクトの目的。この画期的な治療コンセプトを実施するためにパートナーは、フォトニクス、光遺伝学、ナノテクノロジー、医学からの最新の研究成果を持ち寄っている。

新技術は、心筋の収縮を刺激する画期的なアプローチに基づいている。従来の心臓ペースメーカーは電気インパルスで動作するが、新しい方法は光インパルスを利用する。したがって心筋を収縮させるのは電気刺激ではなく光である。
 もう1つの新規性は材料。ペースメーカーの一部は生体物質で構成されることになる。ペースメーカーは患者自身の細胞で作られるので、人体の拒絶反応は最小化できる。ハイドロゲルに集積されたこれらの細胞にはアンコンバーティング・ナノ粒子(UCNP)がドープされている。これらは、光刺激に反応して収縮を起こすために必要となる。インパルスは周辺細胞に与えられ、これによって心筋が収縮する。
 プロジェクトは、パートナーが、それぞれのサブプロジェクト向けの成果を利用することができるので、異例に短い開発期間である。課題は、これらの結果の統合と、ペースメーカーでそれらを使用するための準備。LZHの研究チームは、心筋における光の結合と分布に焦点を当てている。
(詳細は、www.lzh.de)