September, 13, 2016, Ames--アイオワ州立大学Jonathan Claussenの研究チームは、グラフェンとその特性をセンサや他の技術で利用する方法を探求してきた。
同大学ポスドク研究助手、Suprem Das氏は、グルコースセンサに十分な大きさのグラフェンの実現を狙っている。
研究チームは、グラフェンの処理にレーザを使用することを考案した。インクジェットで作製された多層グラフェン電気回路と電極をパルスレーザプロセスで処理すると、紙、ポリマあるいはその他の脆弱な印刷表面を損傷することなく電気伝導率が改善することを確認した。
Claussen氏は、「これは、グラフェン製造の商用化と規模拡大の方法となる」とコメントしている。
「このプロジェクトのブレイクスルーは、インクジェットプリントされたグラフェンを新しいアプリケーションで使用できる導電材料に変えることである」。
そうしたアプリケーションには、生体応用のセンサ、エネルギー蓄積システム、電気伝導コンポーネント、紙ベースのエレクトロニクスも含まれる。
これら全てを可能にするために研究チームは、インクジェットプリントされた酸化グラフェンを選択的に照射するコンピュータ制御レーザ技術を開発した。この処理によってインクバインダを除去し、酸化グラフェンをグラフェンにする、すなわち数100万の小さなグラフェン片を物理的にまとめる。このプロセスが、電気伝導率を数千倍改善する。
その局所化されたレーザ処理は、プリントされたグラフェンの形状と構造を平坦面から3Dナノ構造に変える。研究チームによると、3D構造は表面から立ち上がる微小な花弁のようであり、その固い構造がグラフェンの電気化学反応を強め、化学センサや生物学的センサに使えるようにする。