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太陽エネルギーのフルスペクトルを取り込むハイブリッドシステムを設計

August, 25, 2016, West Lafayette--3種類の技術を統合することで新たなコンセプトにより高効率の太陽光発電が可能になる。これらの技術は、太陽光スペクトルの異なる部分を変換して日没後に利用できるように蓄積も行う。
 技術の統合により、それらの技術の1つをバラバラに利用するよりも、はるかに多くの太陽光スペクトルを利用し蓄積することができる。
 「アイデアは、ほとんどが現在存在する技術を利用するものであるが、独創的な方法でそれらを統合し、通常よりも高効率にするものである」とパデュー大学電気・コンピュータ工学, Peter Bermel准教授はコメントしている。
 このアプローチでは、可視光とUV光を電気に変換する太陽光発電電池、熱を電気に変換する熱電デバイス、発電用の蒸気タービンを統合する。熱電デバイスと蒸気タービンは、ミラーを用いて太陽光を新設計の「選択的ソーラ吸収・反射器」に集光して集め蓄積した熱で駆動する。
「これは特別な選択システムであり、可能な限り多くのスペクトルを効率的に利用できる」と同氏は説明している。「熱蓄積により、発電時間の柔軟性が大きく向上するので、システムは日没後数時間発電することができ、終日一貫した電源となる」。
 このハイブリッドシステムは、1日の異なる時間で変化する電力需要を満たすように設計されている。
 「米国では一般に、夜間は電力利用が減少し、午前中は需要が急増、さらに日中に需要がわずか落ち込み、午後5時ごろに急増する。太陽光発電は日中の負荷に極めてよく一致しているが、需要急増には一致しない。したがって、このアイデアはわずか数時間エネルギーを蓄積する点にある。これは需要急増時への対処に役立つ」とBermel氏は話している。
 理想的には、同システムは現実的な材料を使うことで50%を超える効率を達成できる。太陽光電池だけでは効率は31%である。
 新しい選択的ソーラ吸収・反射器は、このアプローチの要であり、2つの重要な役割を果たす。可視光を反射し近赤外フォトンを吸収するすることで効率を上げる。さらに、蓄積された熱の温度が上昇する。これは日中必要になったときに電力として利用される。
 実験的研究はまだ、システム全体の理論設計の評価を必要としている。
 Bermel氏は、「このハイブリッドアプローチは実行可能であると考えている。原理的に、何をすべきかは理解しているが、コンポーネントシステム全体を総体的に評価するための実験が必要である」と話している