July, 7, 2016, 小山--NEDOプロジェクトにおいて、ギガフォトンは、現在開発中の極端紫外線(EUV)スキャナ用レーザ生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプ機で発光効率4.0%、最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力、および130W以上の出力で119時間の連続運転に成功した。この成果により量産対応EUVスキャナの実現に向けて大きく進捗した。
IT機器の高性能化・省電力化・低コスト化は、半導体をより小さくする微細化技術によって実現される。IoT社会の実現のためにも、さらなる微細化技術が求められている。
昨年、NEDOの「戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業」において、ギガフォトン(Gigaphoton Inc)は、高出力検証機(EUVスキャナ用レーザ生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプ機)にて、エネルギー安定性平均0.5%以下、ロジック生産適用可能レベルである108Wの発光出力で24時間の連続運転に成功した。これは、これまでNEDOの助成等により開発を続けてきた、20µm以下の微小ドロップレットの供給技術、短波長の固体レーザによるプリパルスレーザとCO2レーザによるメインパルスレーザを組み合わせ、磁場を使ったデブリ除去技術をより進化させ、さらにエネルギー制御技術の改善により、量産工場での使用を模擬した運転パターンにて成功したものである。
さらに、高出力の連続運転を目指して研究開発に取り組み、今般、発光効率4.0%で最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力を、また130W以上の出力で119時間の連続運転にも成功。この成果により量産対応EUVスキャナの実現に向けて大きく進捗した。
ギガフォトンでは、半導体量産工場での使用を想定して設計したEUV光源の高出力検証機の稼働も併せて開始しており、引き続き最先端半導体量産への適用を目指して高稼働率、高信頼性EUV光源の開発を進めていく。またこの高出力検証機は、省電力CO2レーザの導入とEUV光の発光効率の向上を実証し、省エネルギー化を目指す。