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ASML、HMIを買収しリソグラフィ製品ポートフォリオを強化

June, 23, 2016, Veldhoven--ASMLと台湾のHermes Microvision Inc(HMI)は、ASMLがHMIの発行済み全株式を現金TWD 1000億(約27億5000万ユーロ)で買収することで合意した。
 ASMLは、半導体業界向けにリソグラフィシステムを供給している大手企業。HMIは、先端半導体デバイスで使用されるパタン評価システムの大手サプライヤ。
 両社は、それぞれの分野のリーダーであり、ICメーカーが最先端のマイクロチップ製造で歩留まり向上のために使うことができるアプローチをすでに共同開発している。統合によりASMLとHMIは、加速度的なペースで製品提供を一層調和させ強化することになる。
 取引は両社の役員会が満場一致で承認しており、HMIの各株主は現金で1株当たりTWD 1410を受け取る権利を得る。1株当たりの価格は、HMIの30日出来高加重平均価格(VWAP)に対する31%の割増を反映している。
 両社統合は、サブ10nm解像度および3D集積に入ることでチップメーカーが直面している課題に対処する。チップメーカーは、最先端のプロセスコントロールを適用しなければならないからである。このことは、デバイス性能を計測し制御するための非常に緻密な高分解能の計測を必要としており、同時に3D集積はプロセス制御に非常に緻密な高圧コントラスト計測を必要としている。
 HMIは、半導体工場で、多年のEビームアプリケーション経験とリーダーシップを有しており、高解像度と電圧コントラストイメージングに注力してきた。HMIは引き続きこれらの技術の強化を行い、ASMLの包括的なリソグラフィポートフォリオを支援する。ASMLのリソグラフィポートフォリオは、1. リソグラフィ露光システム、2. コンピュータリソグラフィ、3. 計測学。これら3つの基軸で、ASMLは、プロセスウインドウ強化、制御と検出のための応用製品を提供する。
 HMIのEビーム計測は、正確なパタニング情報を提供する。ASMLは、これを使って強力なデザインとプロセスモデルを最適化することができる。これはASMLのコンピュータ・リソグラフィビジネスの基軸となる。それと引き換えに、チップデバイス上の最も関連のある特徴の評価を目的に、これらのモデルは光学的およびEビーム計測を経済的ガイドに使用できる。究極的にはこの情報はASMLのモデリングと統合して、ASMLのスキャナ設定調整能力となり、顧客の工場における最適オペレーションに寄与する。したがって、今回の取引は、ASMLの包括的なリソグラフィ戦略に合致している、とASMLは説明している。
(詳細は、www.asml.com)