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産業IoTによってXaaSモデル展開

June, 17, 2016, Boston--ラクスリサーチ(Lux Research)によると、予知保全技術が新しいビジネスモデルを促進している。これによってCAPEX削減、アップタイム改善、コスト削減が約束される。
 産業IoT(IIoT)の急展開が世界の産業設備向けの次世代予知保全(PdM)ソリューションの先駆けとなる。ラクスリサーチの予測では、この先、新しいビジネスモデルが促進され、ベンダやオペレータには膨大なチャンスが生まれる。
 センサ、接続性、分析技術の進歩によって、切望されていたIIoTの利用例の1つPdMが大改革を狙っている。PdMは、資産アップタイムの改善、コストの削減を可能にするので、今でもメンテナンスという「暗黒時代」に生きている多くの産業組織は急速に変化を受け入れざるを得なくなる。
「リモート診断とメンテナンスソリューションは、OEMsによるXaaS(equipment-as-a-service)モデル提供を可能にする重要要素である」とラクスリサーチアナリスト、Isaac Brown氏はコメントしている。
「新技術から余すところなく恩恵を受けるには、産業組織は、故障後だけに、あるいは所定の期間で装置を修理する現在の作業から急速に離脱する必要がある」。
 ラクスリサーチのアナリストは、様々な産業、地域にわたり運用マネージャを対象として、採用、問題点、利益を調査した。調査結果は以下のとおりである。
・幅広いソリューションが利用可能: PdMプログラムは広範なリソースを必要とするが、特定のニーズにカスタマイズしてアップタイムの改善、コスト削減を可能にする。たとえば、Monsantoは、統合ワイヤレスゲートウエイを導入し、故障率14000プラントコンポーネントとすることで100万ドルの利益を上げた。主要ベンダには、Emerson Electric, GEおよびSchneider Electricが含まれる。

・様々なビジネスモデルが登場: ガスコンプレッサメーカー、Kaeserは、同社のコンプレッサに処理能力と通信機能を実装し、データを予防保全分析に利用する。また、月額のサービス料を課金する。数あるなかでCaterpillar, ThysenKrupp および TennantはCAPEXを削減し、XaaSを提供する新しいビジネスモデルを実験している。
・採用は緩慢: パフォーマンス利点は証明されているが、予防保全の採用は産業によっては緩慢である。組織規模、地域が、PdMと接続ソリューション導入では重要な役割を担う。産業の中では、エネルギーと重工業が他の産業と比べて著しく先行している。また、OEMsによるインターネットを通じた設備遠隔モニタリングについて、他の地域よりも北米の方が、従業員数が多い企業の方が警戒はなく、安心(comfortable)であると回答している。
(詳細は、www.luxresearchinc.com)