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暗視技術を改良するオプティクスブレイクスルー

June, 3, 2016, Sydney--オーストラリアの研究グループによるブレイクスルーで、赤外技術が使いやすく安価になり、センシング機器を使う防衛や他の分野で数百万ドルの節約が見込まれている。
 赤外デバイスは、霧を通した視野の改善、暗視、可視光では不可能な観察のために使用されている。高品質なディテクタのコストは約10万ドル、それに-200℃までの冷却が必要なものもある。
 シドニー大学研究グループは、現状の効率7.7%の光吸収効率を、数100原子厚の半導体層で飛躍的に改善し約99%を実証した。。
 物理学部のMartijn de Sterke教授によると、研究チームは薄膜光アブソーバに溝をエッチングするだけで完璧な吸収体となることを発見した。

「従来のアブソーバは、大きく、赤外ディテクタを高価にし、冷却のために連続的にパワーを供給する必要がある。超薄型アブソーバはこうした欠点のすべてを取り払う」と同氏はコメントしている。
 薄膜に溝をエッチングすることで、光は横に向かい、全ての光が吸収される。吸収層は、人の毛髪の2000分の1以下の厚さである。
 論文の共著者、Dr Björn Sturmbergは「研究成果は特別な材料に依存するものではなく、自然生的な多数の弱い吸収体に適用できる。完全吸収超薄膜の恩恵を受けるものは多く、防衛、自律農業ロボットから医療器具、コンシューマエレクトロニクスまである」と話している。
 また、論文の共著者オーストラリアの国立計算インフラストラクチャ(NCI)のLindsay Botten教授は、「構造は、現行の薄膜光アブソーバと比べると設計も製造も極めて容易である」とコメントしている。