February, 7, 2014--コヒレント社は、2014年2月5日、レーザパワーセンサーの画期的な技術革新により、全く新しいタイプのパワーセンサーPowerMax-Proを製品化した。このセンサーの最大の革新性は非常に速い応答性にある。
PowerMax-Pro(特許申請中)は革新的な薄膜技術の採用により、レーザエネルギーによる温度変化に迅速に応答し、従来の直径数cmのセンサーでは放射状に熱伝導するが、わずか数ミクロン厚のフィルムを通して垂直方向に熱が伝導する。この結果、従来の熱伝導型センサーでは、先読み機能を使っても1秒以上、測定が安定するまで実際には10秒程度かかっていたが、わずか10 µs以下で測定が終了する。
加えて、300 nm~11 µmまでの幅広い波長レンジに対応し、30 mm x 30 mmの大型アパーチャを採用している。
特に、本製品の応答速度の速さにより、CWレーザのパワー測定やパルスレーザエネルギー測定のサンプリング・レートを大幅に高速化することができ、その結果、レーザシステムの出力安定化を迅速に行えるので、最終的に製造のスループットと加工制御の向上につながる。また測定波長範囲が広く、アパーチャサイズが大きいため、産業、研究開発、メディカル応用で使用されている可視、近赤外、遠赤外レーザ、特に波長10.6 µmのCO2レーザの測定でその威力を発揮する。
なお、PowerMax-Proは2種類のセンサーコーティングを用意しており、ひとつは300 nm~11µmの波長域に対応するブロードバンドコーティングモデルで、もうひとつは高損傷閾値(最大14 kW/cm2) モデルで、300 nm~1100 nmと9.5 µm~11 µmの波長域に対応する。またすべてのモデルはノイズ等価パワー5 mW以下の低ノイズを実現し、50 mW~150Wのパワー測定が水冷かファン空冷方式で行える。なお、対流空冷方式でも最大20Wまでの継続測定が可能である。
特長
超高速応答:10 µs以下(HDモデル)
パワーレンジ:~150 W
30 mm x 30 mmの大型アパーチャ採用
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