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見通し外飛行ドローンを安全に制御する実証実験に成功

February, 5, 2024, 東京--情報通信研究機構(NICT)は、障害物で直接電波が届かない“見通し外”を飛行するドローンに対し、中継用ドローンを経由して、従来使用されてきた電波(2.4 GHz帯)に比べて遠くに飛ばすことができる169 MHz帯電波で通信接続する技術の開発を進めてきた。

NICTは、山中の砂防堰堤の点検を想定した片道約3.9 kmの屈曲した沢筋において、見通し外かつ携帯電話圏外で同技術を初めて使用し、全飛行経路において安全にドローンを制御・監視することに成功したと発表した。
同技術は、見通し外かつ携帯電話圏外の山中などでの設備点検、捜索、災害調査など、レベル3飛行(無人地帯上空での補助者ありでの目視外飛行)以上でのドローン活用の拡大に役立つことが期待される。

NICTはこれまで、見通し外を飛行するドローンに対し、中継用ドローンを経由して、従来使用されてきた電波に比べて遠くに飛ばすことができる169 MHz帯電波で通信接続するマルチホップ中継制御通信技術(コマンドホッパー)の開発を進めてきた。
今回の実証実験は、山形県の月山山麓の立谷沢川沿いにて実施した。山中の砂防堰堤の点検を想定した片道約3.9 kmの経路で、見通し外かつ携帯電話圏外の屈曲した沢筋でコマンドホッパーを初めて使用し、全飛行経路において安全にドローンを制御・監視することに成功した。

今後の展望
今回の実証では片道約3.9 kmまでの山中での飛行だったが、169 MHz帯電波は更に長距離で通信できるポテンシャルを持っているため、NICTは山中のみならず、海上や災害現場での設備点検、捜索、災害調査、物流などにおけるドローンの実用化を目指している。

(詳細は、https://www.nict.go.jp)