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未知のテリトリーをチャーとするロボット

August, 8, 2023, Washington--米国の研究者は、ロボットがLiDARや他のセンサのデータを活用して複雑で未知の地形をヒトの助けなしでどのように活用するかを示した(Sci. Robot., doi: 10.1126/scirobotics.adf0970)。
研究者によると、その新しいスキームは、個別、あるいはグループで動作するロボット用に設計されており、サンプリングに基づく競合アプローチよりも、そのようなマップをより効率的、素早く生成できる。

未知の領域をマッピング
ロボットは、人間と比べると、敵対的環境のナビゲートに適していることがよくある。地震、飛行機事故や他の災害における探索やレスキュー、別の惑星表面の探査でも、ロボットは、他の方法ではアクセスできない、あるいは危険な場所についての貴重な情報を提供できる。

カーネギーメロン大学(CMU)のJi Zhang、Chao Cao、その他の研究者は、最新の研究で未知の環境で素早く、正確に地図を作成するためにロボットの進路を計画する新しい方法を研究している。研究チームによると、このプロセスは、即座に実行されなければならない。既存のデータセットから最短ルートを見つけるよりも、課題は、ロボットが到達した時に、センサノイズや土地の変化を考慮しながら、センシングデータに繰り返し反応する必要がある。

研究チームのソリューションは、2つのコンポーネントを必要としている。局所レベルでは、ロボットが身近なところの高解像度マップを作り、可能な限り細部を捉えて安全に障害物をナビゲートする。大規模では、全体的な方向に十分な、相対的に低い解像度のマップを作る。オンボード計算や他のロボットとの通信ニーズを減らすためである。このデュアルアプローチは、マシーンが、ある箇所から別のところへ移動する際に、各々の高解像度局所データセットを少なくすることになる。

研究チームは、2つのタイプのロボットを使って、その計画を実行した。車椅子に似た地上走行車と航空機(ドローン)。両方ともLiDARを利用し、レーザ光パルスを近くの表面で跳ね返すことで詳細な周辺マップを作る。また、それらの表面までの距離を計算するためにパルスの戻り時間を記録する。この技術は、カメラとMEMSベースの慣性計測ユニットで補完された。これらは、ロボットが、地図を作りながら周囲環境を確実に首尾良くナビゲートできるようにした。

代替品を凌ぐ
研究チームは、多数の複雑な環境でロボットをテストした。これらの一つは、最上階の屋外パティオ、地上階の長い廊下があり、ランプでフロアを接続する4階建てガレージ。他の設定は、ホールウエイで接続された多数の部屋がある大きな屋内スペースを含む。また、内部と外部スペースの組合せ、後者の特徴は高さの変化、さらに混乱の可能性のある招く木々や藪がある。

研究チームは、チーム独自のスキームのパフォーマンスと、他の5件のアプローチのパフォーマンスを比較した。一つはトポロジーに基づいており、もう1つは情報取得をベースにしており、3件は、サンプリングをベースにしている。周辺領域の代表的と考えられるものをスキャニングすることで処理能力を節約する。これら競合技術の相対的パフォーマンスを評価するために、チームは、一組の指標を使った。ロボットが毎秒探査する平均量、最新の知覚情報に基づいてロボットが、一般にそのコースをアップデートする時間。

研究チームは、コンピュータシミュレーションと実験の両方でそれを確立し、チームのスキームは最上位だった。それは、いつも通りに、所定の領域を完全にマッピングした、それに対して他の方法は、作業を完了できないことがある、あるいは時間がかかる、時には、アクセスしにくい対象物を逃すことがあった。

限界と展望
2021年、米国DARPAによるコンペ走行では、CMUとオレゴン州立大学で研究者が操作する3つの地上車輌グループを作動させ、地下トネルの迷路の中で物体の探索で他のチームを凌いだ。車輌は、30分で複合施設の80%以上の地図を作成した。

とは言え、こうした成功にもかかわらず、チームは、同システムは、人間が本来備えている機能のうち、不足しているものがあると認めている。その構想は、純粋に地形の形状マッピングに依存しているので、スキームがガイドするロボットは、特定の物体の重要性を認識できない、例えば、出入り口が、探査すべき別の空間の存在を示唆している。

研究チームによると、これらの限界は、システムに関連する意味情報を供給し、空間予測を改善することで低減できる。それには、360°視野のカメラなど追加のセンサが必要になる。さらに、チームは、ロボットが最初に、特定のエリアを標的にできるようにしようと考えている、例えば災害の生存者を発見しようとする時に有用な能力である。

さらに、研究チームは、様々なタイプの自律ビークル、車輪、軌道、レッグス&ウイングスなどの組合せ方を研究している、また混雑したエリアや他の変化の速い環境のよりよい探査法を研究している。