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高スペクトル分解能、小型、軽量宇宙ベースイメージング分光計設計

May, 18, 2023, Washington--NASA南カリフォルニアジェット推進研究所の研究者は、宇宙ベースイメージング分光計向けに高いスペクトル分解能をもつ新しい小型、軽量設計を開発した。
この高分散イメージング分光計は、地球の大気あるいは他の惑星の大気を調べるために宇宙船、人工衛星に搭載できる。

NASA南カリフォルニアジェット推進研究所のJames P. McGuire, Jr.が、2023年6月にケベックで開催されるOptica Design and Fabrication Conferenceで新研究について発表する予定。

「この分光計は、従来の設計と同等の計測機能であるが、サイズと質量は1/10、コストはさらに低い。小型、軽量、安価は、新しいアプリケーションや市場に扉を開く」(McGuire,)。

イメージング分光学は、ハイパースペクトルイメージングとしても知られ、シーン画像の各スペクトルの電磁スペクトルから情報を取得する。宇宙で使用すると、それは一般に固体または液体の観察のために用いられる。これは高い空間分解能と低スペクトル分解能を必要とする。しかし、高スペクトル分解能と低空間分解能を必要とする、大気情報を収集するための、より小型で軽量な宇宙ベースイメージング分光計が必要とされている。

新しい研究では、研究チームは、この要求を満たす、近赤外(NIR)と長波赤外(LWIR)イメージング分光計設計について説明している。同分光計設計は、複数の既存設計から望ましい機能を統合している。グレーティングサイズを屈折率と同等に縮小する埋込グレーティング、グレーティングの前後に同じオプティクスを使うリトロ光学構成、像面湾曲として知られる光学エラーの補正を簡素化する球面状のグレーティングなど。グレーティングは、白色光を色の構成スペクトルに分離する。

研究チームは、開口部f/1.9、2,048スペクトルピクセル、512空間ピクセル、2302 nmから2370 nmをカバーするNIRイメージング分光計設計を開発した。多様な材料を使用してチームは、開口部f/1.7で、1536スペクトルピクセル、256空間ピクセル、8µmから12µmをカバーするLWIRバージョンも設計した。