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LEDでトマトの温室栽培コスト削減

May 28, 2013, West Lafayette--パデュー大学(Purdue University)の研究によると、冬期にLED光を配してトマトを栽培すると収穫を落とすことなく温室のエネルギーコストを大幅に下げることができる。
園芸学のCary Mitchell教授によると、平均的なトマトは温暖な気候の生産地から、冬場には気温が下がって効率的にトマトが生産できないような、1500マイル離れた地域に出荷される。この距離による犠牲は大きい。トマトは青いうちに収穫して出荷中に成熟するので、品質や風味が落ちるからだ。
「オフシーズンにトマトを栽培するのは温室栽培産業にとって実に厳しい。われわれは、この問題を解決し、無理のない価格で生産できるようにしようと考えている」(Mitchell教授)。
冬期には荒涼とした気候で食物生産に適さない米国の州でトマトを温室栽培しようとする生産者は、エネルギーコストがトマトのコストを押し上げると言う問題を抱えている。温室は暖房が必要になり、日が短く、曇りの日が多いことで照明のコスト負担が大きくなるからだ。
同教授と博士課程の学生Celina Gomezは、LEDを使った実験を行った。LEDは、温室で使用されている従来の高圧ナトリウムランプと比べると低温でエネルギー消費も少ない。ナトリウムランプとLEDのいずれでも、収穫したトマトのサイズ、収穫数は同じだったが、LEDのエネルギーコストは従来のランプよりも25%少ない。
研究チームは、この方法には別の利点があると考えている。低温LEDは、植物により近づけて、両サイド、上方、下方にも設置できるからだ。
「植物の葉の低位置の方で光合成が行われ、これが植物のエネルギーに役立つ。われわれは、高強度LEDを植物に近づけて設置した」(Celina Gomez)。
温室の暖房には、高圧ナトリウムランプの熱の約15〜25%が使われるが、同教授によるとこれは効率的ではない。
研究チームの目標は、遠隔地から出荷されるトマトと競争できるところまで温室栽培トマトのコストを落とすことにある。ローカルのトマトは完熟で収穫することができ、味の点でも競争力があるので、地域経済を押し上げると期待されている。
「米国はまだ、トマトの1/3をメキシコ、カナダ、外国から輸入している。この技術によって、米国の生産者はカーボンフットプリントを減らしながら、味のよいトマトを生産し、地域経済に貢献することができる」と同教授はコメントしている。


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