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イベントレポート
ライティング・フェア2011、過去最大規模で開催
開催日：2011/3/8～11
今回で10回目をむかえるライティング・フェアの今年のテーマは「あかりでチャレンジ 快適ライフと低炭素社会」。省エネルギーを実現しながら快適な生活をおくるための最新の照明器具／光源が一堂に会し、3月8日～11日までの4日間にわたって開催された。残念ながら、最終日は東北地方太平洋沖地震の発生により15時15分での閉館となったが、前回2009年の実績は下回ったものの、6万名を超える来場者が集まり、盛況のうちに開催された。出展規模は258社712小間と前回を大幅に上回った。
展示された分野は、照明器具、照明制御システム、LED ／有機EL光源、蛍光ランプ、照明関連部品、LED素子／材料／デバイス、 照明計測装置など。とくに省エネを実現する光源として注目をあびるLED照明関連の展示がその多くを占めていた。
第10回開催記念企画
今年のライティング・フェアでは、第10回開催記念として、照明の歴史を振り返る「TRAVEL OF LIGHT 」が企画されている。展示では「住宅」「店舗」「屋外」の三つの分野を「戦後」「高度成長期」「バブル期」「21世紀」に分け、それぞれの時代で用いられた照明器具／光源を、実物を交えて振り返った。また冊子では、その変遷を年表で紹介するとともに、「住宅」「オフィス」「店舗」「屋外」の4 分野で、「照明」の形態に多大な影響を与えたと思われる事例が紹介された。
また、西展示棟アトリウムには建築／設計／デザイン関係者向けの無料セミナー（先着順）を毎日開催する「ライティング・ステージ」を設置。ここでは、著名建築家や照明デザイナーが、照明が建築に果たす役割や今後の照明デザインの動向について紹介するほか、最新照明を活用した事例も紹介された。
その他、日本の伝統技術製品を集めた「和とあかりラウンジ」や、「有機ELラウンジ─『有機EL 照明デザインコンペ2010』入賞作品発表展示会」なども特別企画として開催された。
展示の見どころ
照明業界の関係者が一堂に会するライティング・フェアでは、新製品を発表する出展者も多かった。中でも、昨年10月に日本電球工業会の新規格「 L形ピン口金GX16t-5 付直管形LEDランプシステム (一般照明用)」が発行されたこともあり、直管型LEDの新製品を発表する出展者が目立っていた。
ロームは、従来の口金とは互換性のない（Gx16t-5）の口金を使用した新製品の直管形LEDランプを発表。ロームの照明の特長であるムラのない光を継承しかつ、Ra84 の高演色を実現。オフィスや施設などの快適な光環境を提供する。また、すでに直管型の新製品を発表していた東芝ライテックやパナソニック電工に加え、日立アプライアンスも参入を表明。直管型LED照明を大々的に展示していた。三菱化工機も、蛍光灯型LED「ライティア」を展示していた。
アバゴ・テクノロジーは、ライティング・フェア2011でLED照明モジュール市場への参入を正式に発表し、初めて豊富なLED照明製品ラインアップを紹介した。蛍光灯の代替に最適なシーリングパネル照明、長方形型の汎用光源であるRGB ウォール・ウオッシャーのほか、爆発性環境で使用可能なキャノピー照明、防水等級IP68 で照明設備を水中に浸すことができる水中照明、街路照明などを展示した。
また、高性能のLED照明を可能にするLED技術の展示も多かった。シチズン電子は新製品の超大光量LED「 CL-L340シリーズ（ 41Wタイプ）」を展示。従来に比べ、1 個あたりの光量を飛躍的に高めたLEDで、器具の小型化や光学設計の簡略化に貢献する。
オスラム オプトセミコンダクターズは、同社が照明用途に最適化された1W クラスの戦略製品と位置付ける新製品「OSLON SSLシリーズ」をメインの照明に使用し、ブースをHome、Office、Shop、 Streetと四つのシーンに分け、それに合わせたライティングで演出した。OSLON SSLは、高効率表面発光素子ThinGaN UX: 3/Thinfilmを採用し、80°と150°の2種類の指向角で展開している。
ライティング・フェアは、前回の2009年の開催時から2年ぶりの開催となったが、今年は258社712小間と、大幅に規模を拡大して開催された。来年は、3月6日（火）～9日（金）、東京ビッグサイト西ホールにてLED照明の総合展示会LED Next Stage 2012「が開催される。
各社の趣向を凝らしたブースもライティング・フェアの楽しみの一つ。
直管型LED照明の発表が相次いだ会場。
