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香港ライティングフェア2025リポート

April, 22, 2025--香港貿易発展局(HKTDC)が主催する「スマート・ライティング・エキスポ」「香港インターナショナル・ライティング・フェア(春)」が4月6日から9日まで香港コンベンション&エキシビションセンターで開催された。展示会をよりタイムリーな機会とするために、また将来へ向かうコンセプトの成熟度をさらに高めるためにも、テーマの設定が鍵になる。今回の2本柱で構成されるこの展示会は「Go Smart.Live Green」というシンプルで時宜を得たテーマを掲げ、これをコンセプトワークの中心に据えた。

会場ブースは照明の製品群別にコマーシャル・デコラティブ・テクニカル・コネクテッドなどに分けられ、同時に、15社程度の出展者がひとつにまとまった「GREENOVATION」ゾーンを筆頭にし、コンセプト別にスマートエコシステム、IoTサプライチェーンなどにも分けられ、広い会場の中でも来場者が効率的に展示製品情報を、収集しやすいように配慮されたレイアウトになっていた。

また、会期中にマーケットのホットなトピックを分析する2つのフォーラムが開催された。4/6日にはアジア照明フォーラム、4/7にはスマート照明ソリューションフォーラムがそれぞれ開催された。4/6はアジアとヨーロッパの市場が新しいEU規制にどのように適応しているかについて、そのケーススタディが発表された。合わせて、歴史的照明の修復を専門とする英国拠点の会社が英国国会議事堂、バッキンガム宮殿、ウェストミンスター寺院など、持続可能な照明ソリューションを用いた歴史的建造物の再生に関係するケーススタディが紹介された。4/7に行われたセミナーはヒューマンセントリックの照明技術の進歩、照明と心身の健康の関係などその照明の未来についてのディスカッションがあった。

ヒューマン・セントリック・ライティング(HCL:Human Centric Lighting、人に優しい照明)という言葉であるが、まだ、思ったほどにはあまり浸透していないかもしれない。しかしそれは、日光の下に存在する最古の概念のひとつである。人類が夜明けとともに目覚め、夜には眠る生活を最初に始めて以来、日中を通して変化しながら夜には暗闇となる24時間周期の自然光によって、人間の活動は調整され、制御されてきた。HCLとは創り出される照明が、人々にどれだけ幸福と健康増進をもたらすことができるか、その探求であると言い換えてもよいだろう。

一方でリサーチ会社や出版社の市場分析では、世界のスマート照明市場は、2025年に98億6000万ドル、2030年までに173億8000万ドルに達すると予測されている。世界中でのスマートシティイニシアチブの高まり、AIとエッジコンピューティングの進歩、認定機関による標準およびデジタルプロトコルの確立、IoT統合スマート照明の高まる需要、屋外アプリケーションでのLED照明と照明器具の採用の増加、スマート照明でのデータ分析の浸透の増加が、市場全体の成長を牽引する主な要因である。最終アプリケーション別では、2030年に屋内アプリケーションセグメントが最大市場シェアとなる。

スマート照明市場における屋内アプリケーションの主要な推進要因の1つは、企業のオフィス、小売店、家庭における利便性、省エネ、および雰囲気制御への注目が高まっていることである。住宅用アプリケーションでは、住宅所有者は、家庭環境でのスマート照明によって得られる音声制御、自動化、およびカスタマイズの容易さに引き付けられる。さらに、商業部門では、オフィスやショッピング複合施設で過ごす時間の使用の増加により、様々な活動に反応し、幸福と効率を向上させるインテリジェント照明がますます人気が高まっている。スマート照明ソリューションは、エネルギーコストを最小限に抑え、適切に照らされた環境を作り出すために、企業でますます採用されるようになっている。

今回の展示会では多くの魅力的で先進的な製品が展示展開されていた。香港というロケーションで開催される展示会という見地からも、当然ながらエネルギッシュで野心的な中国の出展社を多く見ることができた。

中国の照明産業は確実に世界の先頭グループを形成しながら走っており、革新的な製品を市場に投入してマーケットを牽引している。今回の展示会では各ブースに於いて直接有益な話を聞くことができた。また訪問の際に各社に質問票を提出し、メールベースでの回答を求めており情報収集ができ次第、個別企業をピックアップしてこのリポートに順次追加していこうと思う。

展示会インタビュー記事1 KINGLUMI/AIトラックライト