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ユタ大学研究チーム、食料廃棄物からLEDを作製

October, 16, 2015, Salt Lake City--ユタ大学の研究者、2人が飲食物の廃棄物からLEDを作製する方法を開発した。
 分解されるか無用になるはずの飲食廃棄物の利用に加えて、この開発は一般に有害物質で造られるLEDから潜在的な有害廃棄物を減らすことができる。
 LEDは量子ドットを使った製造が可能。他のタイプの量子ドットと比較すると、カーボンドット(CD)は毒性が少なく生物学的適合性が優れており、利用できるアプリケーションが広がる。
 ユタ大学冶金工学准教授Prashant SarswatとMichael Free教授は過去1年半で、廃棄されたトルティーヤなどの廃棄食品をCDに変え、次いでLEDに作り替えることに成功した。
 研究チームは、廃棄物をCDに合成するためにソルボサーマル合成を用いた。ここでは、廃棄物を溶剤に入れてCDが形成されるまで圧力と高温をかける。この実験では、ソフトドリンクとパンおよびトルティーヤを用いた。
 食品廃棄物は、それぞれ溶剤に入れて直接、間接に30~90分過熱した。
 合成物からCDを得るのに成功した後、CDに光を照射してその構造と色をモニタした。
 さらに、他に4つのテストを行った。フーリエ変換赤外分光、X線光電子分光法、ラマンおよびAFMイメージングにより、CDの様々な光学的、材料特性を調べた。
 「合成と廃棄物から得られたCDの評価は非常に難しい作業である。直径がわずか20nm程度のドットのサイズを判断しなければならない。したがって多くのテストを行ってCDが存在することを確認し、どんな光学特性であるかを判定しなければならない」とSarswat氏は説明している。
 CDのサイズは、ドットの色や輝度の強度に関連している。テストによって、製造されたどのカーボン源が最も優れたCDであるかを判断した。例えば、ソフトドリンクに溶けたサッカロースやD-フルクトース(果糖)は、CD製造に最も効果的であることが分かった。
 最後にCDをエポキシ樹脂で吊して加熱し硬化し、実際にLEDに使えるCDにした。
 現在、ほとんどの量子ドット源はカドミウム・セレンである。これらは有毒物質であり、高価でもある。あるWebサイトのリストでは、その化合物は25mlで529ドルとなっている。
 食品廃棄物から造ったCDでは有害廃棄物の心配が不要になり、安価でもある。