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次世代有機ELの高効率化・長寿命化に成功

November, 5, 2020, 東京--JSTは、研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)企業主導フェーズNcxTEP-Bタイプの開発課題「高効率・高純度発色を実現する有機EL発光材料」において、目指していた成果が得られたと評価した。
この開発課題は、九州大学 最先端有機光エレクトロニクス研究センター 安達千波矢教授らの研究成果をもとに、平成29年2月から令和元年12月にかけて株式会社Kyuluxに委託し、事業化開発を進めていたものである。

Kyuluxは量子化学計算と機械学習を組み合わせたマテリアルズ・インフォマティクスを用い、独自の有機EL「Hyperfluorescenceによる発光技術の高効率化と長寿命化に成功した。

材料設計では、用いる新規TADF(熱活性化遅延蛍光)材料の選別にマテリアルズ・インフォマティクスを使い、研究者の知識と量子化学計算を組み合わせる従来の材料開発手法に比べ10倍以上のスピードで有望な材料を見いだすことができた。

さらに、電荷のバランスの観点から発光層を最適化し、フルカラー表示に必要な赤・緑・青全ての色で目標の寿命を達成した。特に赤色では目標の4倍の寿命を達成し、長寿命化が最も難しいといわれる青色においても、開発期間中に目標を達成し、プログラム開始時と比べて100倍以上の寿命を実現した。

高効率、長寿命を実現する次世代有機ELの有力技術になると期待される。

(詳細は、https://www.kyulux.com)