Science/Research 詳細

有機半導体の逆項間交差を理論予測
~有機EL材料の開発加速へ

August, 13, 2020, 和光--理化学研究所、北海道大学の共同研究グループは、有機ELディスプレイなどに用いられる有機半導体の発光効率に関わる逆項間交差の速度定数をコンピューターによる量子化学計算で予測する方法を開発した。
 この予測法に基づき設計した有機半導体は、実際に107毎秒以上の高い逆項間交差速度定数を示した。有機EL材料の開発を加速する理論先導型の手法として期待される。

研究成果は、Nature Communicationsオンラインで公開された。

(詳細は、https://www.hokudai.ac.jp/)
論文
“Kinetic Prediction of Reverse Intersystem Crossing in Organic Donor–Acceptor Molecules”
(有機ドナー・アクセプター型分子の逆項間交差の速度論的予測)
DOI:10.1038/s41467-020-17777-2

共同研究グループ
理化学研究所 創発物性科学研究センター 創発超分子材料研究チームの相澤 直矢 研究員(JSTさきがけ研究者)と夫勇進チームリーダー、北海道大学 大学院理学研究院 化学部門の原渕祐助教(世界トップレベル研究拠点プログラム 北海道大学 化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD) 協力研究者、研究当時 GSTさきがけ研究者)と前田理教授(WPI-ICReDD 拠点長、JST ERATO前田化学反応創成知能プロジェクト 研究総括)