May, 21, 2019, 韓国安山市--世界的なLED (発光ダイオード)専業メーカーの Seoul Semiconductor Co., Ltd. (本社:韓国安山市、代表理事:李貞勲、以下「ソウル半導体」)は、同社の自然光LEDシリーズのSunLikeが、人の幸福な生活を促進する重要な光源であることを確認したと発表した。これは、Basel University (バーゼル大学)の科学者が最近実施した睡眠に関する包括的研究を根拠とするものである。
ソウル半導体は、2017年に東芝マテリアル社のTRI-R技術を生かして、自然光のスペクトルをそのまま再現したLEDシリーズのSunLikeを開発した。その後両社は、この自然光スペクトル技術の販売促進をすることによって、人のウェルビーイングと睡眠に対する好ましい効果を照明の発展における重要な価値として提案してきた。
照明と人間の生体機能との関係については研究活動が活発化しており、ある最近の科学的研究では、光のスペクトルが睡眠の質、快適な視覚、ウェルビーイング、日中の覚醒度に与える影響がテーマとなった。これは、スイスのバーゼル大学のChristian Cajochen教授のチームが実施したもので、2019年3月24日のthe Journal of Lighting and Research Technology誌に”Effect of Daylight LED on Visual Comfort, Melatonin, Mood, Waking Performance, and Sleep”というタイトルで発表された。
光は、睡眠を促進するホルモンであるメラトニンの分泌に影響を与えるため、生体リズムを調節する最大の要因の一つと考えられている。したがって、睡眠障害と生体リズムの不均衡を予防するために、日中最適な照明条件の下で生活をすることが何よりも重要となる。これに関連して、科学的な研究は、睡眠、時間生物学、生理学の分野で10年以上に渡って活発に行われている。
Cajochen教授の研究によれば、相関色温度(CCT)と強度の実測値が同じでも出力スペクトルが異なるLED光源は、人間の行動や生理に与える影響が異なることがある。日光に近いスペクトルを持つLED光源は、従来のスペクトルのLEDと比較して、被験者の朝と夕方の視覚的快適さ、覚醒度、幸せな気分に好ましい影響を与えたことが確認された。この研究は、研究室環境で従来型LEDの光と、自然光スペクトルLEDの光の両方に49時間さらされた被験者の視覚的快適さ、概日リズム、日中の覚醒度、気分、認知能力、睡眠を調査したものである。
論文からの引用:「自然光スペクトルLEDソリューションが被験者の視覚的快適さ、日中覚醒度、気分、睡眠強度に好ましい影響を与えるという証拠がある。光暴露後の夜間におけるデルタ波活動(EEG、0.75?4.5Hz)は、従来型LEDへの暴露と比べて、自然光LEDへの暴露の後の方が有意に高水準にあった。」[注記:デルタ波(EEG、脳波)測定は第3ステージ・ノンレム(NREM)睡眠(徐波睡眠、SWS)に関連する脳波であるデルタ波を記録するもので、睡眠の深さの特性判断に利用される。]
日光と同じスペクトルを可視光の範囲で出力することで、SunLike LEDは、目の画像形成面と非画像形成面に影響する視覚の仕組みに合う形で人間のウェルビーイングにメリットをもたらし、概日リズムの制御にも好影響を与える。これまで、人工照明の質については、主に色と強度に関する記述が行われてきたが、SunLike LEDでは、照明の全体的な質を決定するもう1つの重要な要素として光のスペクトルを採り入れた。
ソウル半導体のナム・キボム副社長は、「バーゼル大学で実施されたこの研究は、過去80年間続いてきた人工照明の発展の方向に新たな重要な側面を提示している。エネルギー効率や寿命といった特性に加え、当社は現代のLED光源に『人のウェルビーイング』という要素を採り入れた。自然な光の品質を実現した世界初の量産LEDデバイスとして、SunLikeは、この重要な領域で照明技術を前進させており、当社は今後もお客さまからの市場ニーズに対応していく」 とコメントしている。