April, 9, 2014, Warsaw--Ammonoとポーランド科学アカデミー高圧物理学研究所の研究チームは、新しい独自のブレイクスルー技術を考案した。これにより、ハイブリッドAmmono-HVPE GaNシーズをベースにしてアモノサーマルGaNの生産が安価で高速になる。
アモノサーマル窒化ガリウムは今日、非常に高い結晶品質を必要とする性能重視の電気およびオプトエレクトロニックアプリケーションにとって完璧な材料と見なされている。アプリケーションの例としてはレーザダイオードがある。ここでは、出力や寿命はGaN基板の品質に依存する。他の例では、パワートランジスタやショットキーダイオードがある。ここでは信頼性が、主としてデバイスの結晶構造、つまり基板の品質に関係している。また超高輝度LEDは、基板の低い転位密度から大きな恩恵を受けており、これによってデバイスの動作中に発生する熱を効果的に放出することができる。
競合するGaN製造技術、HVPE、LPEは異質の(GaNではない)シーズを使う。この方法で得られたGaN材料の品質で製造したデバイスは、長期的にはデバイスメーカーの設定した品質基準を立証しない。この低い品質は多くのパラメータに反映されている。最も重要なものは転位密度。これはアモノサーマルGaNの場合104㎝-2のオーダーであるが、他の技術はでは少なくとも2桁ほど悪い。
AmmonoとUnipressは、ハイブリッドHVPE-Ammonthermal GaNアプローチによりハイエンドアプリケーションからの厳しい要件を満たすGaN材料が製造できることを示した。
2.5㎜厚までのなめらかなGaN層(240μm h-1の安定した成長レートで結晶化)、優れた結晶品質、クラック無し、低い貫通転位密度(5×104㎝-2)で成長し、Ammono-GaNシードウエファから切り出した。自立HVPE-GaNの構造特性は、Ammono-GaNシーズの構造特性と違わない。さらに、これは高純度の材料である。SIMS分析によると酸素と炭素の含有量は1016㎝-3以下。したがって、物理的特性という視点ではこのHVPE-GaNは、MOCVD-GaN/サファイアテンプレートあるいはGaA結晶をシーズ(種)として使用して得られたものより遙かに高品質である。
のちに、この新しい材料は再びアモノサーマル工程でシードとして使われた。その結果、新しい種類のGaN結晶を成長した(Ammono-HVPE-Ammono)。これらの特性は、2014 フォトニクスウエストで初めて紹介された。貫通転移密度2×105㎝-2、19 arcsecの平均FWHMは、この新しいアモノサーマル材料が、他の今日のGaN製造アプローチと比較して最高クラスであることを示している。
この新しい特性と、特許で保護された技術により、大量、高品質GaNシード複製が可能になる。