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LED内部の光を追跡することで効率が向上

September, 21, 2017, Ness Ziona--トゥエンテ大学(University of Twente)とフィリップスライティング(Philips Lighting)の研究チームは、白色LEDを一段と効率化、強力にすることが可能であることを証明した。研究チームは、吸収と散乱によりLED内部に存在する光を記述する詳細な方法を見出した。これは、照明の設計過程にとっては極めて重要な情報である。
 住宅や自動車で比較的弱い光源から強力な光まで、青色と白色LEDが発明されて以来、可能なアプリケーションが急速に開発された。低エネルギー消費と長寿命が、既存の照明ソリューションでは主要な利点である。白色LEDは、半導体発光青色光で構成されており、その上の蛍光体プレートが青色光を黄色に変える。われわれに見えるのは白色光である。光は蛍光体粒子によって散乱されるが、その一部は吸収される。光のどの部分がそのLEDから出るか、予測は容易ではない。Maryna Meretskaの研究チームによると、別の方法で吸収と散乱を観察しない限り難しい、ここで天文学の理論が役立つ。
 LEDの光伝搬でよく利用される理論は、拡散理論である。しかし、強い吸収媒体では、このアプローチはもはや有効ではない。Meretskaは、可視スペクトル全体で、蛍光体プレート周辺の全ての光を収集する設定を行った。これに基づいて吸収と散乱を、天文学でよく知られた放射伝達方程式を用いて推定できる。これは、蛍光体プレート内外の光伝搬の完全記述になる。拡散理論と比べて、吸収レベルは30%高い。同時に、この方法は、数値アプローチよりも約17倍高速である。
 新しい洞察とその詳細なレベルは、LED設計者にとって強力な予測ツールになり得る。