May, 9, 2025--ある会社のブースで日本語でのインタビュー最中に、割ってきて呼び止められ自社も取材してほしいとその場でのリクエストを受けすぐにブースを訪ねた。日本語が堪能なAGCライティング社の営業担当、Eric Chou氏である。出展製品ついて尋ねるとずばり主力製品はハイベイライトと投光器であるとの即答であった。
LEDハイベイライトは、省エネ型の屋内用LEDランプの一種で、工場、生産現場、スーパーマーケット、倉庫、工場、体育館、屋内運動場、空港格納庫などで使用されている。一般的に、ハイベイライトは、天井高が15フィート(約4.5メートル)以上の広い空間を照らすのに最適とされている。設置方法に応じて、ハイベイライトはペンダント、フック、チェーンなどを用いて天井から吊り下げられ、また、壁に固定することも可能である。
照明機能によって、全体照明と部分照明の2種類に分けられる。全体照明は通常、作業現場の上部または側壁に均等に配置され、作業面全体を照らす。部分照明は、作業箇所の明るさを向上させるための目的の照明器具であり、基本照明を補助する役割を果たす。また、メンテナンス現場など、通常は照明を必要としない場所を一時的に照らすためにも使用されているようだ。
使用されているコンポーネント系に関心があったので質問した。センサーは中国国内で調達しているが、LEDチップは日本の大手企業数社から輸入しているそうだ。その社名は出してほしくない意向はあったが、日本大手のトップ2社である。ただし、日本でのビジネスは規約の問題がありAGCブランドの既存製品は販売せず、基本はOEM、ODMでのビジネス展開内でのチップ選定である。
AGC社に限らず、その他数多くの中国照明メーカーを実際に訪ねて話を聞いてみると、日本企業とのビジネスはOEMもしくはODMの形態をとりその協力関係を築きながら、想像している以上に多彩なビジネス関係を保っていることだ。そのまた一方で自社ブランドを日本で拡げたい思惑もあり、DIY関連のショー、ライティングショーなどの日本で開催される展示会に積極的に出展をしている企業がけっこうあることも再認識した。これは今後数年にわたり、アメリカとのビジネスが一筋縄ではいかないことが念頭にあり、形態にはこだわらず日本市場への関与を強めたいとの意識があり、その声をじかに数社から聞いた。けっして日本からの来場者は多くはないが、会場内の各ブースでは日本語対応OKの案内看板も目立ち、日本語でのやり取りが聞こえてくると各ブースからフレンドリーに日本語で話しかけてくる。
10年前まではLEDメーカーランキングトップ10は日亜化学工業を筆頭に半数が日本メーカーであったが、昨今では中国国内でLED光源が多く生産され、調達に困ることはほとんどない。ただし、一部のハイエンドタイプの光源に関しては日本に頼る中国企業がAGCライティングの他にも数社あることがわかった。
今後ともAGCライティング社は、幅広い産業用途および屋外用途向けに、高効率で省エネな照明ソリューションを備えており、あらゆる種類のLED照明器具を提供し続けていくことへの自信を感じた。