February, 6, 2015, 東京--住友化学は、日立金属の化合物半導体材料事業を買収することについて、日立金属と合意した。買収の時期は2015年4月1日の予定。
住友化学は、今回の買収により、日立金属の窒化ガリウム(GaN)基板・エピウエハ、ガリウムヒ素(GaAs)エピウエハ等に係る事業を取得する。GaN基板・エピウエハにおいて、日立金属は先駆者の一社で、最先端の技術レベルに位置している。
住友化学は、市場が本格的に立ち上がり始めた電子・光学部品用途では事業拡大を図り、パワーデバイス用途の早期事業化にも注力していく。さらに、日立金属のリソースおよび同社の優れた量産技術を当社の技術と融合することで、現在住友化学が開発に取り組んでいる次世代GaNエピウエハの事業化も加速する。
一方で、住友がすでに事業化しているGaAsエピウエハについては、それぞれのリソースを活用し事業基盤を強化する。複数の元素を材料とする化合物半導体は、シリコンなどの単元素の半導体に比べて電子移動速度が速く、高速・高周波動作、受発光等の優れた特性があり、スマートフォン向け材料等の電子部品用途やLED等の光学部品用途をはじめ、産業の各分野に広く使われている。
電力効率の向上により省エネルギー社会を実現する次世代パワーデバイス用途は、将来的に需要が大幅に拡大することが期待されている。住友化学は、情報電子化学部門の長期事業ポートフォリオで、次世代パワーデバイス向け化合物半導体材料を有望分野と位置付けており、今回の買収を通じて事業を一層強化し、同分野におけるリーディング・カンパニーを目指す。