June, 7, 2022, Taipei--TrendForceのレポートによると、パンデミック低調が様々な世界経済活動を後押しし、世界のLED市場規模は、2021年の予測を外して、前年比15.4%成長、176億5000万ドルに達した。
LEDメーカーの収益ランキングでは、ほとんどが市場の需要回復からの恩恵を受けている。上位3メーカーが市場の29.5%を占め、大きな収益増を示していた。日亜のバックライトLED事業収益は、OLED普及増により縮小。しかし、フラッシュLED、自動車LED、一般照明市場における急激な収益増により、全般的な収益は、引き続き堅調に伸び、日亜は世界No.1にランクされている。
安定した製品品質、優れた光効率、優れたコスト効果度が典型例となるams Osramは、世界的に、ハイエンド自動車および新エネルギー車(NEV)の第一選択サプライヤと見なされている。加えて、園芸照明や赤外センシング受注の恩恵で、同社の収益は世界No.2にランクされる。
Samsung LEDも自動車照明、園芸照明、一般照明、Mini LEDバックライトの販売改善の恩恵を受けてランキングはNo.3。これらの製品の中でSamsung Lighting LEDsは、ハイエンド市場に位置づけられている。欧米のハイエンド市場では、Samsung LEDの市場シェアは徐々に拡大。これは、品質と特許の優位性によるものである。Samsung LEDの園芸照明受注も急成長しており、同社の照明LED事業収益全体を世界No.1に押し上げている。
1H22の業績を見てTrendForceは、欧米の需要は徐々に回復しているが、ロシア-ウクライナ戦争が、継続的に原材料価格を押上げ、インフレを悪化させ、続いて消費市場の需要を抑制すると指摘している。加えて、中国におけるパンデミックの影響により、いくつかの都市で産業チェーンが、断絶、完全な混乱を経験した。これは、エレクトロニクスや自動車などの関連産業への影響を見越したものであり、これがLED市場の需給に一定程度の巻き添え被害をもたらす。2H22を展望すると、中国政府による対応する経済刺激策の緊急導入を見守る必要がある。世界のLED市場規模は、2022年、成長軌跡を維持すると予測されている。ただし、成長率は2021年よりも緩慢である。