July, 21, 2021, Taipei--TrendForceの最新調査によると、TVパネルの継続的な値上げ、TV製造に必要な半導体コンポーネント不足と価格高騰のために2021年TVブランドは、中小サイズTVsの出荷を減らさざるを得なくなった。代わりに、収益性の高い、大型、中およびハイエンドTVsが増えた。
このシフトにより、2021年、QLED TVの年間出荷は1102万台、前年比22.4%増となる見込みである。一方、2021年、OLED TV出荷は、前年比80%増、710万台に達する見込である。こうして両方の製品カテゴリは、今年の出荷で記録破りとなると予想されている。
ヨーロッパおよびUSにおけるワクチン接種増加は、目前の国境制限緩和をもたらし、在宅経済によって生まれたTV需要が減速すると、同社は指摘している。加えて、TVパネルコストは、高止まりであり、下がる見込はない。したがって、TVブランドは、より大型製品、高い仕様の製品に移行しつつある。これは、利益を最大化するためであり、また利益率が低い中小サイズTVsの販売によって起こる財務損失を最小化するためである。これら収益性の低いモデルを縮小すると、TVブランドの年間出荷は、それに応じて減少する。したがって、TrendForceの予測では、今年のTV総出荷は、2億2000万台、前年比1.4%増となる見込である。
SamsunのNeo QLEDシリーズにより、2021年、MiniLED バックライトTVの年間出荷は300万台に押し上げられる。
SamsunのQLED TV出荷は今年、前年比17%増、910万台となる見込である。これは、史上最高年間出荷数。特にSamsunのラインナップは、約150万のMiniLEDバックライトTVsを含んでおり、主に65インチと55インチディスプレイ。これらのサイズは、同社のMiniLEDバックライトTV総出荷のそれぞれ33%、30%を占める,一方、超大型75インチモデルは17%となる見込である。
ブランドはOLED TVs製造ラインを拡大、LGとSonyがOLED市場シェア約80%を占める見込
当面、OLED TVsは、ハイエンドTV市場で消費者の関心を惹きつけている。高彩度とコントラストによる優れた画像品質のためである。LG Displayは、今年、広州、Gen8.5製造ラインによりOLED製造能力を増やしたので、それに応じたOLED TV供給の増加、OLED TVサイズの多様化が見込める。また,年間のOLED TV出荷は、今年、再び記録更新となる見込である。各社が、OLED TV製品ラインナップを拡大する意向を見せているからである。これは、OLEDパネルコストの戦略的低下が、OLEDパネルのコストと同等のLCDパネルのコストギャップを大幅に縮小したからである。したがってTVブランドが向上した利益を刈り取れるようなOLEDパネルのコスト優位性がでている。TVブランドに関しては、LG Electronicsが、今年はOLEDTV出荷に関しては業界リーダーで,市場シェアは50%以上、一方Sonyは、市場シェア20%で二番手。他の日本ブランド(パナソニック、シャープ他)と中国ブランド(Skyworth, Hisense, Xiaomi, etc.)は、今後、同じように出荷を伸ばすと見られている。
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