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OLED材料市場、2019年に37億ドル

June, 23, 2014, Glen Allen--ナノマーケッツ(NanoMarkets)のレポート「OLED材料市場-2014」によると、モバイルフォーンやウエアラブルのOLEDディスプレイ、OLED照明市場展望により、OLED材料市場は、2014年の9億ドルから、2019年には37億ドルに拡大する。OLED向け材料売上の約45%がコア機能材料(EML, ETL, HTL/EBL およびHIL)からのもので、それ以外は電極、カプセル封入、基板材料となる。
 同レポートによると、将来の大型OLED TVについては不確定要素が大きい。特に、現在サムスンがこの事業に二の足を踏んでいる。ナノマーケッツは昨年、この分野の材料需要予想を下方修正した。しかし、OLEDディスプレイが消費する材料については力強い成長を見込んでおり、これはスマートフォン、タブレット、最近ではウエアラブル機器で使用される小から中規模サイズのAMOLEDが市場を牽引すると見ている。
 一方、OLEDパネルの溶液処理が着実に進歩しており、OLED製造に適していることがますます明らかになってきている。溶液処理OLEDの基本的な問題のあるものは解決されつつある。OLED材料会社の中には、溶液処理技術向けに改良版可溶性材料を開発しているところもある。ただ、溶液処理は、輝度均一性、電流の安定性の点でまだ課題がある。溶液処理OLED材料市場は、2014年の約4000万ドルから、2019年に3億3500万ドルに急成長すると予測されている(電極、カプセル封入、基板は除く)。
 ナノマーケッツは、2014年にOLED照明分野も拡大すると見ている。OLED量産プラントが登場するだけでなく、OLED照明価格も下降が始まる。例えば、2014年5月、OLED照明のトップサプライヤの1社、LG Chemは、65%を超えるOLED照明値下げを発表した。