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不正競争防止法違反のエバーライト社、 法定最高刑である罰金刑と関係者の実刑判決

September, 4, 2020, 韓国--Seoul Semiconductor Co., Ltd. (以下「ソウル半導体」)は、 Everlight Electronics (以下「エバーライト社」)がソウル半導体の開発および営業の役員および社員を倫理に反して採用し、偽名で勤務させるなど不正競争防止法(韓国では「営業秘密保護法」)に違反したとして、韓国水原地方裁判所において、元役員および社員と共にそれぞれ罰金刑と懲役刑の判決を受けたと発表した。

水原地方裁判所は判決文で、エバーライト社に対しては法定最高刑の罰金刑を、営業秘密を流出したソウル半導体の元役員と従業員に対しては懲役1年前後、執行猶予2~3年の判決を言い渡し、不正競争防止法の犯罪行為を行った外国企業に対して異例の法定最高刑を求刑した。

2018年9月にエバーライト社はソウル半導体から技術人材の引き抜きを行い、ソウル半導体が7年間にわたり5,600億ウォンを投資して開発した世界初のパッケージレスLEDのWICOP技術を利用した自動車用 LED製造のための産業技術を多数盗用して、産業技術流出防止および保護に関する法律と不正競争防止および営業秘密保護に関する法律違反の容疑で起訴されており、台湾のエバーライト社に転職した A氏ら3人は同法違反の疑いで拘束された経緯がある。

ソウル半導体はLEDパッケージを製造する化合物半導体の専門企業であり、売上は1兆ウォン(約1000億円)である。年間売上高の10%に当たる1,000億ウォン前後を研究開発費として投資しており、14,000件以上の特許を保有して、LED産業の第2世代技術で先頭に立っている。

ソウル半導体の創業者、李貞勲代表理事は、「知的財産権は中小企業や若い企業家がグローバル大企業と競争することができる梯子の役割をする。これに基づく速いビジネス成長は階層や出身の障壁を突破させることになるだろう」と述べた。さらに、「知的財産権は産業革命を可能にし、世界的な貧困の撲滅、文化及び研究活動の促進、中小企業をグローバル企業へと成長させ、雇用を創出することにより国家経済を導く重要な道具である。我々は倫理にもとる企業が金銭的な利得を得るために知的財産権を盗む行為を許容してはならない」と語った。