June, 7, 2018, Lyon--Yole Développementの調査「UV LED、技術、製造、アプリケーショントレンド分析」によると、UV LED技術は、他のUV照射技術から市場シェアを奪い、2008年のシェア8%から、2018年には25%に達する見込である。
2008年、UV LEDはまだ新興技術/産業と考えられており、UV硬化や偽造品検出などの有望なアプリケーションに進もうとしていた。
LEDは、成長著しいディスプレイアプリケーションに眼を向け、一般照明の立ち上がりに備えており、可視光LEDのキラーアプリケーションと見なされていた。しかし、実際は全く違った。アジアのプレイヤが参入してきて過剰生産となり、強力な価格圧力が発生し、「ブルーオーシャン」を大不況に転落させた。そうしたことがUV LED産業に直接影響を与えた。「2008年にはプレイヤは約10であったが、2018年には65を超えている」とYoleの技術&市場分析担当、Pierrick Boulay氏は主張している。「2010年以来、複数の可視LEDプレイヤがUV LEDに取り組み、新たな成長原動力、より高い採算を追求している」。
UV LED産業では、UVA LED市場セグメントが最初に発展し、著しい価格下落を経験した。これによって同技術の普及が促進された。しかし夢は急速に悪夢に転換。数年の二桁成長の後、UV LED市場の80%以上を占めていたUV硬化アプリケーションの収益は、コモディティ化と厳しい競争環境のために下降を始めた。「短・中期的には、革新できるプレイヤだけが、この領域で利益の出るビジネスを維持できる」とYoleは指摘する。
並行して、UVB/UVC LED市場は新規参入者殺到のマイナスの影響を受けにくい。UVB/UVC LED技術は、UVA LEDと比べるとアクセスが著しく難しく、参入障壁が遙かに高いからである。加えて、UVB/UVC LEDは、まだローパフォーマンスの問題があるので、新しいプレイヤの参入はデバイス開発の促進に役立つ。しかし、現在、性能とコスト水準でデバイスは十分であるとは言え、UVB/UVC 市場は動きが鈍い。その技術を十二分に享受するためにはUV LEDシステムは拡張開発が必要であり、それは予想以上に時間がかかるからである。
短期的には、UV LED産業は停滞期に入る。UV硬化市場が停滞し始め、UV殺菌市場のブームが遅れているからである。「この状況で、UV LED市場は、2017年の1億6000万ドルから、2020年には3億2000万ドルに達する。さらに、UVCアプリケーションに市場が牽引されると、市場は2023年には10億ドルに増加する」とYoleのPars Mukish氏は確言している。
(詳細は、www.yole.fr)