August, 30, 2017, London--IHS Markitの調査によると、OLED TVとスマートフォンの人気がOLEDディスプレイ市場だけでなく、OLED封入材料市場をも活性化させている。OLED封入材料市場は、2017年、前年比で4.7%成長、1億1700万ドルに達する見込みである。
「中国と韓国のパネルメーカーが新しいOLED工場に積極投資しているので市場の成長は一段と速くなり、面積ベースでOLED出荷が増加する」とシニアアナリスト、Richard Sonは分析している。特に韓国、中国パネルメーカーの最近の発表では、新規OLEDファブ投資計画は、Gen6だけでなくGen8.5、さらにはGen10.5に向けられる。
投資の結果として、OLED封入材料市場は、2021年までには2億3250万ドルに達する見込みである。これは、2017年からCAGR 16%成長となる。
薄膜トランジスタ結晶ディスプレイ(TFT-LCD)と違い、OLEDディスプレイは、有機素子が湿気に弱いので封入を必要としている。OLED封入材料は、金属、フリットガラス、薄膜封止(TRE)、ハイブリッドにカテゴライズできる。
金属タイプが販売額で市場をリードすると見られている。これは主に最速成長のOLED TVに使われているからである。しかし、中国のスマートフォンブランドがOLEDパネルの新製品を幅広くリリースしているので、フリットガラス封入材料に需要が出ている。これは現在、リジッドOLEDディスプレイのスマートフォンに適用されており、堅調に推移する見込みである、ただし、その市場シェアは減少する。
IHS Markitの「AMOLED封入材料レポート2017」によると、販売額シェアでは、2017年に金属タイプの封入が50%、フリットガラスタイプが43%、2021年になるとそれぞれ67%、23%となる見込みである。
「ハイブリッド封入は、TFEとバリアフィルムを組み合わせたものであり、これは製造コストが高く柔軟性に限界がある。したがってハイブリッドタイプに大きな成長の見込みはない。しかし、遅参者はハイブリッド封入にフォーカスしている、TFEに比べて技術的な参入障壁が低く、TFEを使うよりも早く量産に成功するからである」とSon氏は分析している。
中長期的展望から、ハイブリッド封入材料市場はしばらくは成長を続ける。TFEとハイブリッドタイプは、2017年封入材料販売額でそれぞれ、6%、1%のシェアをとる見込みであるが、2021年にはそれぞれ7%、3.5%に増加すると予測されている。