August, 3, 2017, Taipei--LEDinsideの「3Q17Micro LED次世代ディスプレイ産業市場レポート-Micro LEDトランスファ(移動)技術と検査方法分析」によると、大量移動は、Micro LED製造にとって重要技術であり、Micro LEDをターゲットバックプレーンに迅速かつ正確に移動することは、UPHと歩留まりの改善とともに、メーカーが最も取り組むべき課題の一つになる。
Micro LED技術は、多くの技術課題に直面している、とLEDinsideの調査アシスタントマネージャー、Simon Yang氏は指摘している。Micro LED製造には4つの重要技術があり、製造では移動技術が最も難しいが、他にはドライバIC、色変換、検査装置と検査方法、ウエハ波長均一性があり、これらが技術的ボトルネックブレイクスルーを待っている。
Micro LED大量移動工程には多くの課題がある。LEDinsideは、課題を7つのカテゴリに分類している。装置の精度、移動歩留まり、大量移動工程の時間、製造技術、検査方法、再処理と処理コストが含まれる。上流、中流および下流の製造は密接に協働してブレイクスルーを達成し、関連する困難を克服する必要がある。
LEDinsideは、6シグマにしたがい、Micro LEDの量産実行可能性を評価している。高い処理コストと修理コストであっても製品の商用化の機会を得るには、移動歩留まりは、4シグマ以上でなければならない。一方、競争力のある処理コストの製品の商用化が成熟するには、移動歩留まりは5シグマ以上でなければならない。
一般に、3000µm光源で3030 LEDのような従来のLEDはSMT装置で移動可能である。光源のサイズが100µmに達すると、ダイボンダでチップを移動することができるが、光源のサイズが10µmになると現在のピック&プレイス装置は精度面で深刻な課題に直面する。
Micro LEDをターゲットバックプレーンに正確に移動するには、Micro LED製造の装置精度は±1.5µmとなる。しかし、現在、既存の移動装置(ピック&プレイス)の精度は±34µm、一方フリップチップボンダは±1.5µm(シングルチップ移動)であり、これらはMicro LED大量移動の精度要件を満たしていない。
チップボンディングとウエハボンディングは、製造能力が低く時間費用が高いために大量移動に適用できない。従って現状では、ウエハボンディングがMicro LED技術の開発に適用できる。また、既存の装置で低ピクセルボリュームを特徴とする製品の開発にも適用可能。一方、製造能力とUPHには課題が存在する、従ってさまざまな薄膜移動関連技術が将来の主流になると考えられる。
5つの薄膜移動技術に含まれるのは、静電吸着、ファンデルワールス力による移動プリンティング、レーザアブレーション、相転移トランスファと流体アセンブリ。流体アセンブリは、高速アセンブリアプローチで、さまざまな製品アプリケーションで高いUPH(時間当たりの生産量)を達成している、またアセンブリ時間とコストを大幅に低減することができる。
大量移動は、Micro LED製造にとって重要技術であり、Micro LEDをターゲットバックプレーンに迅速かつ正確に移動することは、メーカーが最も取り組むべき問題の1つである。
現在の状況からLEDinsideは、Micro LEDは、最初に屋内ディスプレイ、スマートウオッチ、スマートブレスレットに適用される、と見ている。
(詳細は、www.ledinside.com)